つぶやき@てがろぐ

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2022/10/15 業卒アナザーエンド感想

すごかった。

 

何がすごいかって明言はされていないがこの結末を迎えても二人はシャンデリア百合心中するところなんですけど…………。

 

もう鳥肌が立ってしまった…………。

アニメとは何が違ったかといえば、訳もわからず梨花が巻き込まれたのではなく、お互いに何度もぶつかり合って二人で満足して心中することなんですけど…………。

沙都子の勉強に対する姿勢をアニメとの分岐としてここまで全く違う学園生活を送りながらもルチーア卒業後の二人の結末がやっぱりシャンデリア百合心中なのホント天才…………何…………びっくりした…………。

こんなの誰も二人の間に入り込めないよ…………納得の表紙絵の二人…………。

ありがとう竜騎士07先生。最高でした。 (拝んでいる)畳む

#ひぐらしのなく頃に
#感想
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2022/7/3 京極と歩の話しかしてない。

ところで今略称打ってて気づいたが、何でコンビでも良かったのにわざわざペアにしたの? って思ったけどこの舞台のタイトル頭文字取ると「PaIR」でペア(pair)と綴り一緒なんだね天才かよ……。

(バディは友達って意味も含むからって言ってたけどペアもお揃いの意味があるんだよな……まあ目的は同じ復讐だけどさ)

 

閑話休題。

圧倒的に交わらない二人がものすごい勢いで惹かれ合いながら離れていくのすごいね

磁石かな……。

未だにどうしてこんなことになってしまったのか噛み砕けていない。

あんスタの世界をベースに成り立つドラマティカなので、「今見えている一面は氷山の一角にすぎない(見る角度により見え方や捉え方も変わる)ので、一方だけを見て人を判断してはいけない」という概念は根強くあるとは思ってる。 などと思いながら、人の感想を読んでいろいろ目から鱗だなとしていました。あとやっぱり切り離せなかった悠久奇譚の、三蔵と悟空概念が反転して京極と歩にハマるのはなるほどなと。

三蔵は、いつか悟空たちとまた交わる時が届くんじゃないか……みたいな希望を感じる(それが後何回旅を繰り返した後になるのかはわからないが)のに対して、歩は永遠に心がクロスロードしてて……おん……となる。あんなに京極さんのすごいところと好きなところぺらぺら喋れる京極専門強火オタクなのにどうして京極からの感情の受け取り方がこんなにも下手くそなのか……ああ、陽キャと陰キャの思考回路の溝が深い……(マジで1ミリも伝わってない)

 

面白いなと思ったのがルシカは京極のことを「パワハラブラック上司」と辟易していたのに対して歩は「本当に理想の上司だった(認めてくれなかったのが解せないが)」と真逆の評価を下しているところ。ルシカは立場上京極からアレコレと指示を与えられてたのに対して歩は「お前に任せる」で全てを一任されていたのとかも。

「ハイスペックモンスター」とあだ名をつけてめちゃくちゃ戦闘能力の才能を褒めちぎってたところからするに、「自分の癖を教え込んでその才能潰したくない」的な発言も心からの本心だったんだろうなとは思った。全然好意も評価も伝わってないどころか選択肢ミスってバッドエンドまっしぐらなんですけども。

歩は「ハイスペックモンスター」という異名の由来を話す時にめちゃくちゃ褒めちぎってた京極の話聞いてたか? 聞いてなかっただろ? 「こいついつも高まるとつらつら喋り出すんだよ〜」っていう京極の軽口発言も、普段からよく一緒に行動していないと感じないポイントではあるんだよなと思うんだけど。全く伝わってませんけど。

司令塔だったのにわざわざ自ら現場に出向いたのも歩が生きてるかもしれないと思ったからだったんじゃないか? 「京極さんが迎えに来てくれた……♪」でテンション上がりまくっててあんまり伝わってないですけど。

ところで2回目のアンコンシャス・バイアスの説明の時に「ほら、なんて言うんでしたっけ?」って京極に返事を求めたのに返ってこなくて苛立ちながら舌打ちしてた歩のところめちゃくちゃ好きですね……あの歩絶対「ほらやっぱり京極さんは僕に興味がない」ってガッカリしてるんだろうなという感情がありありと手に取れて…………最高ですね…………いろいろなショックで呆然としてる時に世間話の続きを始めないでいただきたい(これぞ陰キャ)

でも例え京極さんが歩の望む通りに彼に興味を持ち気持ちを言葉に表して真正面から好意や評価を伝えていたとしても、ファントムである限り目的を果たせば警察を去る(=刑事としての歩は死ぬ)ことは必然なので歩が京極に憧れを抱いた時点で詰んでるというこの……初手から詰んでるんだよ…………。ものすごい勢いでクロスロードする……。

 

歩がまたファントムを追いかける京極たちと邂逅する時、京極がどんな顔するのか考えただけで胃が引き攣りそう…………でも京極が追いつくまでファントムは世界をひっくり返さず待っているんだろうな………………(しかし再び交わった場所に信頼してた部下の歩はもういない……他でもない歩が殺したので)

ファントムはテロリスト『集団』であるから、個は全にして全は個だと思ってるんだけども、2年前のテーマパーク襲撃事件、歩が起こした事だとしたら感情がぐちゃぐちゃになるのでやめてほしい……他のファントムであってくれ……(闇に手を染めながらも希望と共に光へ向かうルシカと光に身を置きながらもその実絶望と闇しかなかった歩の対比よ)

もうかき混ぜられるものないよ……。

 
個人的にいちばん好きなセリフは斗真の『和蒜はセットか?(小声)』です。語呂がいい。セットです(^^)

 

落ち着いてきたら改めてルシカと斗真のことや和蒜とギィの関係とか斗真の素性とか和蒜と歩の関係とかルシカの過去とかいろいろ噛み締めたいです……いろいろな小骨が喉に引っ掛かっている……こんなはずじゃなかったんだよ…………歩と京極に感情が大渋滞している…………。

歩、たぶんね、次一緒に飲み会に行った時には京極さんはね、君に「唐揚げにレモンかける?」(あるいは「唐揚げにレモンかけるの嫌だったよな?」)って聞いてくれると思うんだよね……もう二度とその機会は訪れないけどな!!!! ぜーんぶお前が壊した!!!!!!!!(ぐちゃぐちゃだよもう)畳む

#あんさんぶるスターズ
#感想
#ドラマティカ
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2022/7/1 劇団『ドラマティカ』ACT2/『Phantom and Invisible Resonance』 感想

6/25(土)18:00公演の配信

ドラマティカ面白〜い…………第二弾でも世界観は違えどドロドロに煮詰めた煮凝りのような執着という名の愛の物語だったなんてことある……??

(観終わって混乱しながら時間の許す限り二周目観た……もっと早くに観れば良かったな……何が起こったんだろう……)

思考が全部京極と歩に持って行かれてしまった………一体何を見せられていたんだろう……。

ダブルカーテンコールでレオが「ナルがくねくねしてる〜!!」ってにこにこしたところでやっと我に返った…………。嵐がくねくねしてると安心するね……見たことはないが我々がよく知ってる光景……。

ところで舞台という物語において登場人物があえて毎回カクテルの名前を言いながら置くってことはそれには意味があるということでそういえばカクテル言葉ってのが世の中には存在したな……と思ってギイが歩にカクテル出した時に気が付いたのでもそもそと調べた……んだけども京極さあ…………(感情がぐちゃぐちゃになってる)

 
ルシカ/ジントニック

カクテル言葉は「強い意志」「いつも希望を捨てない貴方へ」 ジンをトニックウォーターで割り、ライムを加えたスタンダードカクテル。シンプル故にごまかしがきかない。

 
京極/マルガリータ

カクテル言葉は「無言の愛」「悲恋」 テキーラベースのショートカクテル。 名前の由来は、1926年、恋人マルガリータと狩猟に出かけ、そのとき彼女は誰かが誤って撃った流れ弾に当たり亡くなってしまった。その彼女を偲んで創作した、というもの。

 
斗真/トムコリンズ

カクテル言葉は「親友」 ジンベースのロングドリンク。 さっぱりとしていて飲みやすい。

 
和蒜/スティンガー

カクテル言葉は「危険な香り」 ブランデーベースの甘口のカクテル。 飲みやすさからは想像できないほどのアルコール度数を持つ。

 
ギイ/シャーリーテンプル(?)

カクテル言葉は「用心深い」 ノンアルコールカクテル。ジンジャエールにグレナデンシロップを加えたもの。 違うかもしらんが……。

 
歩/デニッシュメアリー

カクテル言葉は「あなたの心が見えない」 アクアビットをベースにトマトジュースで割るカクテル。ブラッディメアリーのアクアビット版。

 

お酒のこと何も分からんのでわからんけど……。

 

繰り返すと言えば、「空は青いか」問答、ついうみねこでの「海は青いか」問答を思い出していたのだが、これはあれかな、ファントム側に与している時と情報を教えてくれない時にしか言ってないので、ファントム側の人間であることの示唆なのかな……2回じゃまだ何も分からんが……。

 

もう感情が追いついてこないので一旦好きな殺陣の話をするんですけど、斗真の武器がスタンガンと短剣(ナイフ)なのいいね……。小柄であることを活かして動き回って力がなくても敵を倒せる武器……。ギイのカトラリーの投げ技も和蒜の仕込み杖も歩のチェーン?も良い……スタンガンの電気を通して刺した敵を感電させるの楽しいな……天才…………いろいろな武器がある……さすが裏世界……。あとプロジェクトマッピングと動く布で割れるガラス窓……最高……飛び込む窓がなければ作ればいい……。あの演出好き……。あと斗真の動きが良い……軽やかであり、しなやか……受け身の取り方が好き……山猫のよう……。斗真の戦い方だいぶ好きだな私……。 あとDFのMVみのあるモニター配置が、個人的に大好きな某劇団のパネル芸の演出を思い出したなど。

 

 

……話は戻るんですけど。

ここでいう斗真の愛は優しく包み込むようなものではなくて、削ぎ落としていけば「Look at me.」になるんでは……みたいなこの……。憧れが少しずつ歪んで今の形になりましたみたいなこの…………え、何…………。怖いな…………。ちょっとまだ噛み砕けない……助けて…………。(メインのルシカと斗真の二人のがんばり物語を見ていたと思っていたら予想外の方向から鈍器で殴られてる) 信頼してるお前なら言わなくても分かるだろ的な愛情と言葉にして言ってくれなきゃあなたの考えてくれてることがわからない系のこの……。

終盤の唐揚げ問答も、歩のことがあったから京極は言葉にして二人に聞いたんだろうなと思うのだがそれを知った歩があのノリ嫌いと言いつつ「俺には一度もレモンのこと聞かなかったくせに」とジェラってるこの、盗聴や又聞きでは心の機微まで伝わらねえよな……っていうこの……。

どっちも感情のベクトルがでかいよォ……。

テロリスト問題は全然解決してないんだけどな……感情が忙しい……。ところでちょいちょい新世界ベースのBGMがファントム独白のところで流れるの楽しいね……。

ちょっとまだいろいろ噛み締めておく…………。

 

 

カーテンコールで劇中劇であることを思い出させてくれる……本当にすごいな……キャラ観がブレない……ありがとうドラマティカ……めっちゃ好き……。畳む

#あんさんぶるスターズ
#感想
#ドラマティカ
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2022/4/15 陳情令吹替版1話を見て(50話まで視聴済みの為ネタバレ注意)

陳情令吹替で1話観て、やっと会話の意図を掴めたかなと思ったので備忘録的なメモ。

ただの頭の中の整理です。

 
原作だと献舎としか書かれてなかったが、ドラマだとそこにさらに舎身呪という設定が加わってるところは理解していた。詳しいことはふわっとしかわからん(仙師のあたりまえ仕草をよくわかってないところはある)が、蘇った身体は莫玄羽ではなくて完全に魏無羨の姿になってる……ので、知り合いに会うと一発アウト。

彼から蘇ってまず確認したのが、

 

「(莫家の従者に素顔を見られて)俺は……莫玄羽か?」

「いつもは仮面を被ってたのか?」

「ちなみに、俺は何歳で金鱗台に行ったんだ?」

 

だったの、完全に見た目が「魏無羨」であるが莫家の人間は誰も自分が別人だと気づかない(素顔を観ても莫玄羽だと思ってる)ってことをあそこで全部確認したんだな〜…………というのを1話5回観てやっと気づいた。

結果的に、

 

・莫家の人間は魏無羨の顔を見ても彼が莫玄羽だと認識している

・莫玄羽は金燐台を追い出されて戻ってきてからは気が触れたように毎日顔を白粉で塗りたくったり仮面をつけたりしていた(戻ってきて以降彼の素顔は誰もはっきり見ていない)

・13歳の時に金鱗台に連れて行かれた(子供の頃の面影しか知らない莫家の人間は誰も大人になった莫玄羽の素顔を知らない)

 

……ということがわかった、と。

……16年ずっと死んでた人間とは思えないスムーズな状況把握。頭の回転がめちゃくちゃ早いんだな〜〜。

あと、講談師が「3日間夷陵老祖の話をしたら金子をやる」と依頼され、夷陵老祖の話をしていたシーン、なぜわざわざ話をしていたんだろうなとずっと疑問だったが、同時期に莫家周辺に陰虎符の痕跡のある刀霊を放つことで、「これは夷陵老祖の仕業である」と印象付けることができるので、

 

①万が一、舎身呪が失敗して魏無羨が蘇らなくても、講談師の話を聞いていた藍氏の弟子たちがピンチになる→信号弾で含光君に助けを呼ぶ→逢乱必出の含光君がそこからわずかでも魏無羨の痕跡を感じ取り事件の解決に動いてくれる

②(おそらく莫玄羽が舎身呪を行うことを知っていたので)蘇った夷陵老祖に確実に復讐を手伝ってもらう為に、外堀を埋めた(いわゆる尻拭い)

 

の、二重保険かな…………と思うとこっちも相当頭が切れてるというか、如何に自分の手を汚さずに片をつけるかの術をよく心得ているというか……。はー……。

景儀くんの「夷陵老祖は死んだのですか?」の問いに、講談師が後ろを伺いながら「崖や下からはいくら探しても魂も身体も見つからなかった」「もしかしたら今夜にでも蘇るかも」と、「死んだ」と断言をしなかったのは、なんか、依頼主も死んだとは認めたくない情のような感情があったのかな……などと考えていた。

吹替、字幕とはまた違ったニュアンスで会話を聞けるので楽しいですね…………じわじわと見ていきます。畳む


#魔道祖師
#感想
#陳情令
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2022/1/19 ヴェラキッカ1/18配信分視聴

観てしまったよヴェラキッカを…………何から話せばいいんだろう……いやすごかった……歌が上手かった…………あの音圧生で聴きたかったな…………。 血が流れないのTRUMPシリーズ、初では…………(でも人が死なないのは引き続きCOCOON月の翳りだけだったね)

 
HPで末満氏が語っていた「人間愛喜劇」という単語を脳内で反芻しているところです。

ノラ、出てくる度に衣装も変われば髪型も髪色も変わっていて最初のうちはお着替え好きな人なのかなってレベルだったがだんだんまるで幻想を見ているみたいだなと思って見てしまっていてまさか本当に幻想だとは思わなかった…………。

脅威のお着替え率だよ…………すごいよ…………いつ着替えてんの……カーテンコールでさえ違う姿のノラが出てきた時もう夜中なのに叫んじゃったよ…………。

シオンが作り出した幻想ノラは喋り方こそ同じだが終ぞ彼女の姿を知らなかったから毎回違う姿のノラが出てくるんだな………そっか…………。そっかぁ……………………。

ノラが歌ってうきうき踊ってる中ひとり影の方で本をぺらぺらとめくってるシオン、ノラを愛している割に他と比べてだいぶ淡白だなと思ったが見えてないし聴こえてないならああなるよな……と思い返してのたうち回るなどしました。

誰よりもノラに会いたかったのは愛し愛されたかったのは他でもないシオンだろうに、共同幻想で生み出したノラがシオンには一切知覚できないの皮肉にも程がある…………。

キャンディがノラに感じていた孤独は、そのままシオンが感じていた孤独だったのかもしれない。

思い返せば、カイの「私はノラを愛していない」は存在を知らないのだから愛していなくて当たり前だし、クレイとマギーがノラの良いところなら私たちに聞いて! って自信満々に言っていたのに「カッコいいところ」しか言えないのも、シオン含め誰もノラについて詳しく知らないからなんだろうなと思った。

 
歌がパワフルかつコミカルで全体的に元気いっぱい! って感じで楽しかった。 幕間入る直前の歌はすごすぎて鳥肌が立ったというかしばらく放心してしまった…………休憩があって助かった…………。

最後のキャンディの歌の時に養子たちが周りで小さくハミングしてるじゃないですか…………めちゃくちゃ良かった…………そしてサビ(?)で音が弾けるあの歌永遠に聴いていたい……………いや本当に音が良かった…………。画面越しにそうなんだから現地で聴いたら腰抜かしそうだな…………。

なんで人間の記憶は音からなくなるかな……永遠に聴いていたいよ…………。

現地に行けないのがこれほど悔やまれることはないのではやくなんの気兼ねもなく自由にどこにでも行けるようになりたいな…………。

 
存在しないものを愛する心は真実か、 イニシアチブで芽生えた愛は偽りなのか、 シオンにイニシアチブを取られた人々がそう自分たちに問いかけるのを見ているその一方で、姿形も知らない、鉄の扉越しにしか話したことのない少女をずっと想うシオンの恋心も、言い換えれば「存在しないものを愛する心」と同じなのではないかなと、思うなどした。

ところで、平安の頃の恋愛にある、女は部屋の奥に奥にいるので会ったこともないのに男は名前を聞いただけで恋焦がれて歌を詠み一目逢えないかとやきもきしてたり、女も女で受け取った歌だけを詠んでその男に恋焦がれていたりするという話を聞いたことがあるんだけども、なんだか急に思い出してしまったな。 あれもあれで「存在しないものを愛する」に近いものを感じている。その人自身を愛しているかどうかとはまた別の話な気がするので。 初夜まで会ったこともない人間にずっと恋してるんだもんな……。

 
閑話休題。

ロビンに対して「君が私を愛していると、君はどう証明するのか」「言葉だけで愛を囁くなんて簡単だ」とロビンを試すように言っていたノラ、あのノラ自身も愛し方が分からなかったんだなと、今思えばそんな感じに思える。

愛ってめちゃくちゃ広義だな……。

世間的には8つに分けられる愛とシオンが語っていたがそもそも定義づけ出来るものではない気がするな……人によって形も感触も変わるし他人の目には愛と感じられなくても確かに愛であることもあるし……。

むずかしいな…………愛ってどこにあるんだろうな……。

 
無意識下で地獄を求めているのか今までの地獄に慣れてしまったからか、ずっとノラへの愛が偽りだったことに気づいた彼らが発狂して阿鼻叫喚地獄になるんじゃないかと今か今かと怯えていたんだけども全然そんなことはなかった。

徹頭徹尾愛の話だったし、彼らには共同幻想を経て確かに「ノラを愛していた」という事実だけが残り、皆それをあたたかく柔らかい気持ちとして受け入れて幻想ノラを肯定していてすごい……なんだろう……こんな優しい終わりがあるんだなと思った。

(「優しい嘘」も確かな「愛」なので)

他人から見たら狂気に見えても当人たちがハッピーならそれはまごうことなきハッピーエンドだよ派としては、今回のヴェラキッカ、堂々のハッピーエンドなんですけど…………。

本物のノラが実際どう思っていたか、どんな思いを抱きながら亡くなったのかはもう誰も知る由もないが、少なくともノラと同じくらい孤独の中にいたシオンは救われたんだろうなと思ったので…………。本物のノラがシオンに本当に会いたがっているかどうかは知らないがそれも含め幻想ノラは確かにシオンを求めていたしそうでなくてもイニシアチブでわざわざ「ノラがお前に会いたがっている」と言ったのはカイのシオンへの愛なんだろうなとぐるぐると考えていた。

いやでもあの流れでシオンのこと噛むんかい……私てっきりみんなで本物のノラの墓参りしに行くんだと思ってたのに…………(吸血種はもう容易く他人にイニシアチブを握らせるな)

 
キャンディがヴェラキッカ家を訪れたのが、ちょうど幻想のノラが愛された分人を愛せるかもしれないと行動に移そうとした時で、さらにシオンが罪悪感で潰れかけていた時だったのが、彼女に登場人物であり傍観者である役目を与えたのかなと思った。

彼女が最後に一歩離れたところから色褪せたアルバムを指でなぞるようにシオンとノラの行く末を見届けているような終わり方が良かった。

(ちょっと黑世界のリリーを思い出した)

 
途中から感情がしんどいというか涙と鼻水がやばくてそれどころではなかったのでなんとかして土曜日の配信もチャレンジしたい……アーカイブで…………最低でも2回観ないと冷静に物語を受け止められないんだ…………。

時系列どのあたりの話だっけ……(急にデリコの名前出すからいろいろ吹っ飛んでしまった…………)

でもこの話観られて良かったな。 ありがとうございました。畳む

#TRUMPシリーズ
#感想
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2021/12/1 魔道祖師4巻まで(小冊子以外)読み終わった感想

キリのいいところでやめようと言い聞かせながらもどこで区切ればいいのか全然わからないまま数日で駆け抜けて手に汗握りつつ本編を読み終わりました。番外編がまだちょっと残ってるけど一区切りついたからひとまず感想を書かせて欲しい。

こんなに全力疾走しなくてもよかったんじゃない?とは思ったがあまりにも登場人物が多すぎて(&背景が複雑すぎて)これは間を開けると誰が誰だかわからなくなるぞ……という危機感に迫られたともいう。 あとめちゃくちゃ展開が気になって割と諸々が手につかなかったので早く楽になりたかった…………。

 
めちゃめちゃ面白かった…………。

序盤でばら撒いた伏線全部綺麗に拾ってくれたのすごく良かった…………。事件の謎も色恋の進展も全部綺麗に回収していった…………。 生前と今世を反復横跳びしてるから頭がこんがらがったりもしたが徐々に謎の行動の理由がわかったりどうしてあんな態度を取ったか分かったりするともう誰のことも憎めなくなるな…………。彼らひとりひとりの生き様を見届けた…………。あの中の登場人物がみんなまるで生きていたかのような錯覚を覚えるほどにみんな生きてた…………メインに関わらずひとりひとりの背景描写が本当にすごいな…………。長編ドラマを観終わったような満足感がある……。

ジャンルからして少し苦手なタイプかしらと思って気になりつつもなかなか手に取るタイミングを先延ばしにし続けていたが思い切って読んでみてよかった。アニメもやってたんだなとはなんとなく察してはいるがそちらはまだ怖くて観てない……でもせっかくだから何かしらの機会に観られるといいな。

なんだろう、なんかこう、ここまで宇多田ヒカルの『光』が似合うふたりがいるとは思わず……。

 
ところで途中で嵐のように私の性癖ど真ん中貫いていったキャラは瀕死の重傷を負ったまま死体になる前に連れていかれたのでもしや億が一くらいで再登場するのかなと思っていたが特にそんなことはなくちゃんと死んだようです。ちゃんと死ねてよかったね。 ひょんなことからこの作品に触れる機会があったらこういうやつが好きなのか……と思いながらでも見てほしい。

こういうやつが好きです。

そいつの名前、薛洋って言うんですけど……。

 
そして己があまりにもそれらに耐性がなくて番外編のあまりのいちゃつきぶりにびっくりしちゃった…………そうだね、いろいろあったがめでたく両想いだもんね…………。びっくりしちゃった…………あまりの壮大さに本のジャンルについてついつい失念しがちで単純に心の準備が間に合わないだけなのでこれはただの自業自得。

いやでもびっくりするよ……。

番外編、めっちゃ砂吐く勢いのハッピーな後日譚3つの間に急に血生臭い前日譚挟まないでくれないかな…………そういう話すごく刺さるから…………。

(今は小冊子の方の番外集読むかキリがいいからラジオ聴きにいくかどうするかってなってるところ)畳む

#魔道祖師
#感想
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2021/11/26 魔道祖師1巻まで感想

たまには冒険してみるものだなと。

ジャンルの括りがBLだったし媒体が小説だったのもあり『商業小説に年齢制限という概念はないから突然濡れ場が始まってしまったらどうしよう』と若干の不安も抱えつつ読み始めたけども帯で『圧倒的スケール』と謳っているだけあってめちゃくちゃ世界観が壮大で、主人公と一緒に冒険してる気持ちになりながら読む手が止まらなくなりあっという間に1冊読み終わってしまった(めちゃくちゃ面白い)

王道ファンタジーものって言われながら渡されてもまだ信じられる(でも2巻以降どうなるかまだ何もわからないので怖い)

しかしスケールがでかい分登場人物も地名も多く(しかも血族でまとまって登場するので語感が大体似ている)登場人物の名前とかまだしっかり覚えてないですね……展開重視で読んでたから…………(読みで覚えているので読んでる時は誰が誰を指してるのか分かったがいざ書き起こすとなると文字で覚えてなくて書けないという)

あとBL的目線で読むとおそらく13年片思いしてるんだろうなという口下手真面目一辺倒な男の挙動がいちいち面白いですね(状況証拠をあれだけ発見されておきながら尚何も彼が何を思っているのかすら思い当たらない意中の相手の心境を読みながら)

いや、普通に冒険譚としてすごく面白いな…………映画館で圧倒的スケールと音響で観たいくらい…………。

普通に続きが気になるので残りの巻も集めます。畳む

#魔道祖師
#感想
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2021/10/29 劇団『ドラマティカ』ACT1/西遊記悠久奇譚/配信2回目を見ながら


あて書きをしつつわざと本来の性格と真逆に描いた部分もあるのだろうなということがうかがえるキャラ設定なのが楽しいな。ベースはやっぱりあんさんぶるスターズなんだな……。

(ストのままの選抜理由ならあえて逆の役を抜擢したとも言う)

どうせやるなら個を消して役に徹して欲しかった気持ちもないとはいわないがそれならばそもそもドラマティカである必要はないのだから、ドラマティカの脚本だからこそできるあの舞台になるのか……。

ドラマティカでありあんさんぶるスターズ…………。

でもあんすたくん知らなくても楽しめる脚本だから楽しいな。 カフェシナモンといい、現実とのリンクが巧妙すぎる……。

 
「迷える衆生導く為、旅立ちましょう」と言う言葉に対して 「迷うのは弱さだ。俺には関係のない話だ」と答える悟空に、一拍置いてから 「……そうでしょうか」って噛み締めながら呟く三蔵から既に何百回も同じこと繰り返してることを滲み出しているのがな……序盤から悟空との温度差〜……。

先に進みたくなくて何度も繰り返す三蔵も迷える衆生のひとりであり、だから悟空のあの言葉がぐっさり刺さってるのか……なるほど。

2回目観てセリフの意味が分かったけど、三蔵たちが天竺行くにはどうするかといえば「俗なる身を捨てる」であり、肉の檻こと肉体が俗なる身ならば死んで魂だけとなりお釈迦様のところに行く、ということなんだろうな……。

そうなると最後の渡らなくてはならない川は三途の川みたいなものなのかな……。

ありがたい教典をもらいに行く話だと思ったけど魂だけになってお釈迦様に会えたとしてどうやって教典持って帰るんだろうな……。

菩薩様にでもなるのかな……。

一度最後の川を渡ろうとして失敗したのか、それとも全然関係ないところで死んでしまったのか、俗なる身を捨てるところまでは天竺行く気満々だったけどいざ川を渡るぞって時に怖くなったのかはわからないが……三蔵にとっては旅の終わりは川の手前で、この先は「ない」んだな。 そう思いながら序盤で仲間になるときにそれぞれに聞いた「自由を手に入れたい」「天にかえりたい」「人間に戻りたい」「完璧な己に戻りたい」を「できますよ!」って言ってた心境とは…………。

 
悟空の封印を解く際に唱えたお経がたしかおそらく般若経(般若心経?)だと思ったが、その三蔵が説くのは空(シューニャ)だと思うが、実際の彼は愛と夢と絆と希望を説く僧であり、彼が一等大切にしたい愛(仲間に対する愛着、旅の終わりで離れがたく思う気持ちなど)はおそらくお釈迦様に会う為には捨てなくてはならない煩悩のひとつであり……。

それをどうしても捨てたくなかった三蔵が、「時よ止まれ」という心境で永遠に楽しい旅を続けているんだな……。

何故繰り返す為に仲間を殺さなくてはならないのかの問いに 「仲間を失ったという絶望を抱えて、またあなたたちと出会い、愛と希望を得るのです。あなたたちと過ごす時間が増えるほど、あなたたちへの愛は増すばかり』」という答えを返す三蔵、どこからどう見てもどんどん空からは離れていくんだよな……。

 
旅の終わり=天竺へ至る旅の失敗=仲間の死

 
だから仲間を倒す、という感じかな……。

そこに「前がどうだったかなんて知らない」「でもこの気持ちを全部なかったことになんてしたくない」「未知は怖いかもしれない。でもあんたと一緒に未来へ行きたいよ」と言ってくれた仲間に一縷の希望を持っているからこその序盤の「会いたかったですよ、悟空」に繋がるのではないのかな……と思いながら眺めていた。

自ら出口のない迷路に迷い込んでいる三蔵に手が届くまで、彼らは何度でも気持ちをぶつけ、手を伸ばし続けるのだろうな……。

思ったより三蔵法師が日々樹渉すぎてびっくりしたけど…………やっぱり配役決めてから脚本の内容詰めましたよね…………。

舞台上の話ではあるが概念日々樹を概念北斗が助けようと手を伸ばす図、なんだろうな、じんわりとするな…………。

 
ところでここ数日、なんで終盤悟空たちが「このまま僕たちが死んだら師匠くんの思い通りになってしまう」「ならせめて全部まとめて消し去る!」の思考に辿り着いたのかずっと考えてたんですけど、

 

だって

このままじゃ俺たち死んじゃうかも→ならまとめて全員で爆死する!

って初見で聞いた時どうしてその思考に至ったのかちょっとよくわからなくて「どうして?」がすごかったんですよ(なんでそんなあっさり命捨てる覚悟決められるの?……みたいな…………いや全然あっさりしてないし割とみんな死にかけなんだけど……それにしてもどうして…………みたいな……)

 

今回大千秋楽の声に詰まって歌えなくなる悟空を観ながら、もしかしたら三蔵に追い詰められた悟空たちは自分たちが「三蔵の手によって(又は三蔵に操られた玉龍の手によって)死ぬ」ことで三蔵がまた仲間を失う悲しみと絶望を味わうくらいならばせめて「三蔵諸共爆発に巻き込んで死ぬ」ことによって「仲間を失う悲しみ」を回避させようとしたのかな……っていう気持ちになりました。

それにしても三蔵を悲しみから救うためとはいえみんな一致団結で命捨てる覚悟できるのか…………誰か一人でも死ぬのは嫌だって言ったら不可能な作戦だもんな…………そうか…………それだけ三蔵は大切な存在になってるんだよな…………(悟空が出会いの時に胸がざわざわするようにこれは何度も繰り返したからこそ至る結論なのかなみたいな気持ちにもなりつつある)

それが、悟空たちが人ならざるものだからこその価値観から導き出されたものであるのか、あるいは唯一の人間である三蔵と時を共にしたから至ったのは、わからないけれども…………。

 
悟空を封印から解いた後に言う

「悟空、会えるのを楽しみにしていましたよ」

はもはや三蔵にとっては祈りの言葉なんだろうな…………。

 
原作、思ったより超大作すぎて翻訳版読もうと思ってたけど逆に途方に暮れてしまった……というか本屋に置いてない…………本屋は売れ筋戦国時代だからな……困った…………。

図書館……図書館か…………。 次の休みに図書館に行きます……。畳む

#あんさんぶるスターズ
#感想
#ドラマティカ
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2021/10/28 はじめての繭期2021第八夜:『黑世界』 日和の章

はじめての繭期にも終わりは訪れる……寂しいが楽しかったな…………。


 
8夜連続毎日みんなでわいわいしながら観るの楽しかったな…………。

(※みんなでわいわい=同じ時間・物語を共有しひとり壁に向かってうめき続けている声を聞いてもらったり人々の感想読んだりしたことを指す)

 

ということで毎晩地獄の観劇8本ノック最後のつらつら感想です。

 

 

(厳密に言えば途中でLILIUMも観てたのでTRUMP関連つらつら感想は9個あげたことになるのか…………めっちゃ観たな…………)

 

雨下より後の世界の日和では、LILIUMでの出来事がより鮮明になってて「罪」としてリリーに刻まれてしまうのだな…………。竜胆と紫蘭の幻覚、チェリーとおなじく幻覚の中にしかいない女の子たちなんだけどLILIUM観た後だとなるほどなとなる……。

かつてリリーがソフィに向けて言った言葉が、ソフィと同じ立場になり数百年彷徨ううちに呪いとなって今度は己自身に降りかかってくるのか……。

雨下は優しい物語が多かったけど、日和はあたたかい物語、という印象。罪と赦し……。

 
・第1話『家族ごっこ』

朴璐美さんの5歳児と10歳児のインパクトがものすごかった…………(初見時はそれに全部持っていかれた)

5年もあの家族と一緒に居たんだよな…………。リリー、ひとつの場所に留まる時間がどんどん長くなっていく。

ラッカの幼子特有の純粋ゆえに残酷なお願い「いなくならないでね」「ずっと手を握っていてね」とか、守る為とはいえ不死であることがバレてしまい家族のように過ごしたノクから「バケモノ」と呼ばれてしまうのがしんどいなあ……。

ソーシャルディスタンス朗読劇なので、噛む時も人ではなくてトルソーに次々襲いかかる演出が好き。

 
・第2話『青い薔薇の教会』

この話めちゃくちゃ好きで…………。 罰を与えられて救われたい(許されたい)吸血種モスカータと彼を許したい人間種ブルボン、許していないだろうかつてのクランの仲間たちともはや誰にも許されることのない罪を背負うリリー、対比のように描かれていて…………罪とは、赦しとは、ぐるぐる回る……。

ブルボンの「私があなたを心から許そうと思えるその日まで私のそばにいろ」「罰を与えないことこそが罰」は、復讐に身を任せ彼を殺したいほどに憎んでいるブルボンの中にある「罪を罰しない」という信仰に従う理性というよりは、もはや祈りに近かったのかもしれない。

妹が大事にしていた庭の青い薔薇をもう一度咲かせろと命じられたブルボンが、ひたすらに花の世話をし続けている様子を二人で歌うあの歌が好きだ。

「当事者である私が彼を『許す』と言っているのに、なぜ関係のないあなたたちが彼を『許さない』と言うのだろう」「彼があなたたちに一体何をしたというのか。彼はただ、青い薔薇を咲かせただけだ」あの神父の言葉でもうめちゃくちゃになる……。

青い薔薇を咲かせた妹の仇を許す為、モスカータに生きろと言うブルボンが、去り際のリリーに「不可能と言われた青い薔薇が咲いたように、あなたの罪も、いつかあなたが許せる日が来るように」と言って青い薔薇を渡すシーンがあたたかい祈りのようで好きだ。

青い薔薇の花言葉が「不可能」から「夢かなう」となったように、いつかリリーが己を許せる日が来るように。その手が死に届くように。

 
・第3話『静かな村の賑やかなふたり』

声量がぶちやべえんだよな…………。

日和のトンチキ枠……吸血種おそろしい! だけで何かが始まることもなく終わるマジでなんだったんだろうの枠…………。ちょっと前の話で人間の村に紛れ込んだ吸血種の話をやったばっかなんだよな……この世界めちゃくちゃ平和だな…………。マントの裏地の方が派手な色してるの本当になんだろうね…………。

ソーシャルディスタンスキスとかいう新しい何かが生まれた瞬間……。 あまりにも突飛というか現実とかけ離れすぎててリリーが「私はもっと聴いていたいわ」ってだんだんノリノリになっていくのがかわいいね……。

 
・第4話『血の記憶』

ラッカ〜……。ノク…………。

親が元血盟議会の議員であれど、絶対階級社会な吸血種の世界で貴族ではない者が血盟議会に入りさらにヴラド機関にスカウトされるの、めちゃくちゃ大変そうなんだよな…………。めちゃくちゃ頑張ったんだな…………。リリーにもう一度会いたいが為に努力したんだな…………。

ところであの謎ラッパーのヴァンパイアハンター……なんだったんだろうな…………(言動がいちいちアレだけど殺せないなら生き埋めにして永遠に岩の下で生き続ければいいという発想はこう……わかる…………)(他作品で申し訳ないが『バッカーノ!』で図らずも不老不死となったとあるキャラを粛清するときにとあるマフィアがドラム缶にバラバラにしたそいつとコンクリを詰めて海に沈めるっていう封じられ方をされたのをな、思い出してる……やり方がマフィアと一緒〜……)

なかなか身体の再生が出来ずに岩の下でもがいているだろうリリーの描写が地味にキツい…………。

確かにあった大事な思い出も「なかった」ものとして消し去ってしまうこと、リリーもソフィを嫌悪しながら同じことをしてしまうんだな…………。

孤独は永遠を支配する……そうだね……。

 
・第5話『二本の鎖』

この話もすごい好きで……。

イニシアチブという鎖により星に手が届いた話に見せかけて実は星の方が彼に手を伸ばすようにイニシアチブという鎖で縛っていたがんじがらめの両片想いの話…………。

イニシアチブにより相手の意識を操作することを「最低」と罵るリリーにそうだね、最低だよね……と今までのシリーズで同じことしてきたあいつとかそいつとかを思い出していた。そうだよね、お友達は操り人形じゃないものね…………。 互いを罪で縛り付けながらも互いを慈しむように寄り添う二人が果たしてどうなったのかは誰も知らないけど、優しく静かに二人の世界で閉じていくのだろうな…………誰にも邪魔されない完成された世界…………。

この話を観た時は世界の最小人数は二人、という言葉を思い出した。

 
・最終話『百年の孤独』

ぶちやべえ声量で歌われる『少女純潔-黑世界ver-』……LILIUM観た後にそれはよく効く…………永遠の孤独を生きる少女に手向けの歌をありがとうノク…………。

朴璐美さんの演じる幅がすごい。

130歳の老女がそこにいた…………。幼女との反復横跳びがやばすぎる。

タイトルの百年の孤独という言葉は、永遠を生きる少女のことであり、大切な人の記憶を奪われたまま百年を過ごしたラッカのことでもあるのだろうな……。

最後の最後にラッカもノクのこと好きだったってわかるのがしんどいよ……。

「こんなことになるならあなたたちと出会わなければよかった」と嘆くリリーに「出会いこそが全てだ」というノクの言葉が、TRUMPシリーズにおける全ての出会いに対してのアンサーのように思えた。 たらればの世界はどこにもなく、出会ってしまえばそれはなかったことにはならない。 消える間際に「あなたにも覚えておいてほしい」と伝えるノク、永遠を生きる少女にこれからも出会いと別れの悲しみを背負い続けろと伝えているようで残酷であり、でもそれは人々の心に向き合い続け、これからも自身の心を保ち続けていて欲しい祈りでもあるのだろうな…………。

 
リリー、黑世界では出会った人々に恵まれていたこともあるんだろうな(不死とバレても「吸血種おそろしい!」で終わったり「そんなことより」で済まされたりしていて誰も彼女に永遠の命を望むものはいない)……みたいな気持ちで行く先々で神のように扱われたクラウスやソフィに想いを馳せてしまった…………いや、リリーもピックアップされた話がたまたま優しい物語なだけで中にはひどいことされたり最低で最悪な物語もあったのかもしれないけれど…………(逆も然り)

リリーがリリーであるほどにソフィに対しての「どうして……」が深まるの、業が深いんだよな………。

 
舞台や映像作品って、面白いって聞いてもすぐに観られるわけではないし円盤にすぐに手を出せるかといえばそんなことはなく、なかなかに触れるまでのハードルが高いなあとは思っているので、今回みたいに同じ配信を眺めてわいわいするのがとても楽しかったな…………。

好きだなと思ってた作品に誰かが新しく触れてくれたことがうれしい。 オタクはな、人に感想を話したいし人の感想を聞きたいんだ…………(オタクというよりは私個人が)

おかげさまで私自身もハマっていることを認めざるを得ないなと思ったのでお布施としてシリーズ円盤を一通り買いました。元気に繭期です。

ではでは、今まで一緒に楽しんでくれてありがとうございました。

あなたの繭期がこれからも良きものでありますように。畳む

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#感想
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2021/10/27 劇団『ドラマティカ』ACT1/西遊記悠久奇譚

観ちゃった…………。 やっぱり急に歌い出す西遊記なんだ…………。


 
今なら観られると思ってディレイ配信で初日公演観てきました。

(この8日間毎日ずっと何かしら観てるな……)

 

 

以下つらつら感想です。

 

 

ミュージカルだと思ってたらひぐらし業卒でした。なにを言っているか理解できないと思うが言ったままのことが起きた。

浅学でお恥ずかしい限りだが西遊記って話の流れはなんとなく知ってるけど物語として読んだことがないのですね…………登場人物の名前も把握してなかった…………あとでちゃんと読もう…………。

情報を知った時、これ歌って踊る西遊記だったらどうしよう……ということを紅月Pに話しかけていた昔の自分を思い出しております。 かつての私へ、踊るのはアンサンブルの皆様がやってくれてたけど歌う西遊記だったよ。

劇中の役を演じるアイドルを演じる役者、みたいなややこしいことになっているので以下では素直に役名で書き分けようと思います。 それにしてもドラマティカの実現自体がめちゃくちゃうれしいな…………あんすたくんで殺陣が見られるとは…………。

北斗が王子様以外の役をこなしているということがまず感慨深い。 そしてたった3人の演劇部ではなくESでの劇団サークルなおかげで人数が増えた分できる劇のレパートリーも増えて演出の幅も広がったんだろうなみたいなこの脚本チョイス。ありがとうございます。今までのあんステだとメイン以外は一切出てこない仕様だったからアンサンブルの方達が舞台に上がってるのが見られてよかった(固有のセリフは喋らないけど……字幕で喋るだなんて誰が想像した?)

 
噂で西遊記悠久奇譚は実質RJR(ズ! のイベスト『公演! 悲喜劇のロミオとジュリエット(2018年4月頃開催)』の劇中劇『ロミオとジュリエットリバーシ』)みたいな呟きうっかり見ちゃってたのでスト再履修しつつ警戒して観てたがなるほどRJR……………。

まさかラスボスが三蔵になると思わないじゃあないですか。

割と序盤から三蔵だけ匂わせがすごいといえばすごかったですが…………。

マーブルマウンテン、めっちゃ連呼してたから思わず調べてしまったが本当に五行山のことマーブルマウンテンって言うんですね……。

三蔵は「この旅が永遠に続けばいいのに」という欲が出て自ら袋小路に迷い込んでて何度も何度も記憶を保持したまま繰り返してるのこれどこの沙都子……。わからない未来が怖いしこの旅が終わり別れるのがつらいので今のあなたたちと永遠に旅を続けていたい……終わりがあるなら始めから何度も繰り返せばいい……気持ちはわかるが繰り返すために仲間を毎回殺してからリセットしてるんですか……そんな感じですよね…………肉体が死んで概念だけで終わらない旅を続ける三蔵…………記憶を保持し続けたまま何も知らない仲間たちと何度も出会い何度も旅をするのは楽しいか……楽しいか…………そうか……。

でもちょっとずつ忘れているけど覚えている悟空になって行って何度も何度も三蔵を救うため天竺へ到着するためにこれからも旅をするんだろうな……。

あと何回繰り返したら三蔵を救えてあの袋小路から抜け出せるのかな…………(今回が爆発全滅エンドで終わったからな…………)

 
悠久奇譚の悠久って何が悠久なのかと言ったら三蔵たちの旅が永遠に始まり続けることを指していたのかな…………。それとも三蔵の悲しみが永遠に続くよってことかな…………。

これ毎回の公演でちょっとずつ誰かの行動が変わっていて結末も変わっていたら発狂しそうなんだけども流石にそれはないかな…………舞台は生物なのでやりかねない気がしているけど…………でもそんなことされてたら全部円盤にしてBOX販売してくれよってなっちゃう…………。何でこんなご時世で気軽に観劇できない時にそんなたのしいことするんですか(やっているとは一言も言ってないし配信組に確かめる術はない)…………配信してくれてありがとうございます。千秋楽配信も観ます。

 
悟空が信頼をし始めてくれてきた時に三蔵が言った「これで悟空を縛る鎖が出来た」って呟くのがな…………。鎖なんかで縛らなくてもあの仲間たちはきっとお前のことみんな大好きだよ…………。

悟浄のラッパー、カッパと掛けてたのか……迷走感がすごかったけどカッパたちに慕われているあの小物感とボス感、よかった。 あとあの武器、半分に出来るんだね……そういうギミックよかった。

あと金角も演じていたのすごかったな……金角の容赦ない剣戟、いちばん迫力があった。 銀角もだけど早着替えめちゃくちゃ大変そう……。 あと部下役のアンサンブルの方達も迫力がすごかったな…………。セリフがないのが惜しいくらい…………。

悟空とずっとにいたいので繰り返す三蔵と一緒にいたいけど毎回この気持ちを忘れたくないし一緒だからこそその先の未知へ進みたい悟空…………。

ねえやっぱりこれ業卒の沙都子と梨花じゃない??(概念の話を始めるな)畳む

#あんさんぶるスターズ
#感想
#ドラマティカ
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PROFILE

白米と長いあとがきが好き。