2025/1/24
22:17
2024/1/14 劇団ドラマティカACT3/『カラ降るワンダフル!』感想
うっかり配信期間を逃したのでこの時期を逃すまいと映画館まで行ってまいりました。でもやってる映画館めちゃくちゃ少ないんよ……。
豊洲……普通に遠いしビッグサイトの帰りに寄るか寄らないかみたいな全然ご縁のない場所…………。映画観るためだけに遠出したのは『俺たち賞金稼ぎ団』以来なのでめちゃくちゃ久しぶりでしたね…………この日マジで移動以外は映画観るしかしなかった。
閑話休題。
念願の真白友也主演公演ということで観なければなるまいとは思っていましたが、まさかコメディ全振りだとは思いませんでした。 私はコメディ作品は嫌いではないのですがマジで肌に合わないやつは観てられないくらい苦手なので……(何を隠そう私は『新解釈・三國志』のギャグのノリがあまりにもダメでギブアップした人間……いや、あれは個人の美醜基準をギャグとして消費していたことに耐えられなかっただけともいうけども……そんな日もある)
今回はちょっと不安になりながら観ていましたね。
◼︎物語について
最初に触れておくと、この舞台のギャグのノリ、正直苦手なやつでしたね……。
大きな声でそれぞれが捲し立ててぐわーってくるので……。ギャグが渋滞してるんよ……。テンポがぐだぐだというか……。
大きな音でびっくりするホラーとシナリオで恐怖を感じるのとは、ホラーはホラーでももはや違うホラーなんですよ……。
カテコのトークパートでは役者の方々が「同じ舞台はひとつとしてない」をやたら強調していたのが印象的だったのですが、もしかしてギャグパートは全部アドリブだったのかな……みたいなレベルでカオスでしたね。 あれが全部台本通りだったらそれはそれで恐ろしいのですが……。ギャグパートの時ずっと腕組んで真顔だったので正直しんどかったです。画面の中のお客さんたちがずっと笑ってくれてて本当に良かった。
今回はACT1、ACT2みたいにアクションもなく、戦うべき敵もおらず、ひたすらトンチキなことが起こり続けるという、非日常でありながらも、薄い膜1枚隔てた向こう側には私たちのよく知る日常がある、みたいな気配をずっと感じていました。
感覚的には紅シを観た時に近いかも。
実際、真白友也演じるアリスの内面の問題にアリス自身が気づいていく、という流れだったので、あながち間違いではなかったのかも……?
最初は「もしかしてアリスは現実世界ではいじめられてたりするのかな……」という印象が強かったのですが、話が進むにつれ、そう感じていたのは実はアリスだけで、周りのみんなは純粋に「僕」を心配してくれていただけだった……という、「アリス/僕」の主観で世界が変わっていくような仕掛けだったのが、面白かったな。「海は青いか」問題というか。世界がカラフルに見えるというか。
「好きな人への告白」でここまで追い詰められてしまうのは、他人から見れば「なんだそんなことか」というレベルの問題でも当の本人には世界がひっくり返るような大事件なんですよ。この物語が、「僕」そしてアリスの物語であるんだなあと感じられて良かったです。まさしく大冒険。
ギャグを楽しめなかったことだけが本当に心残り……いや、こればっかりは本当に相性の問題だもんね……。
◼︎キャラクターについて
・帽子屋/乱凪砂
舞台の凪砂は、実はドラマティカでしか拝見したことがないのですが……。
すごかったですね……実際に彼が動いて喋って演じたらこうなるんだろうな……みたいな気持ちにさせてくれる存在感抜群の演技でした。歴代ドラマティカの中では一番好きな乱凪砂かもしれない。あと一人だけお色気担当してませんでしたか? 衣装とか仕草とか……。存在感もすごかったですが細かい所作がバチッとハマっててすごくよかったです。はっちゃけててもお上品に見えるの本当にすごい。帽子にお茶注いで飲む仕草さえお上品……そのまま被ると頭頂部しっとりしそうなものですが……どうなんですかね。
膝下さんメリークリスマストゥーユーの歌の時にアリスの爪先から腿を撫でていく所作がありましたが、あれ、あまりにもえっちでしたね……何あれ…………一人だけ年齢制限ついてないですか……ついてない……? 本当に……?
あと足なっっっっが……。
アリスが小さくなる表現を影で表しているところ、めちゃくちゃ好きでした。舞台上のふたりはサイズ変わらずなんですが、影を見ると、ちゃんとでっかい帽子屋がちっちゃいアリスをおちょくってんですよ……。舞台ならではだったな。
彼は帽子屋でありながら語り部というメタ的な存在でもありましたが、彼の存在によって「僕」は現実世界の存在なのか、それとも「僕」すらも物語の中の存在なのかあやふやになってしまったなあ。最後の方で、みんなおんなじような夢を見ていた描写があったので……余計なんですけど……。様式美と言われてしまえばそれまでなんですけど……ちょっともやもやポイントです。
不思議の世界←「僕」のいる世界←語り部がいる世界=観劇している我々、みたいな感じかな……立場的にはエウアやアウローラに近いのかな。
でもこの帽子屋、RJR(ロミジュリリバーシ)でいう物語に干渉してハッピーエンドを目指す司会進行の序詞役の役割をしていたんだろうなということがなんとなくうっすら感じられてよかったです。ハピエン至上主義だし。真白友也の演劇部初出演の公演だし。うっすら日々樹渉の物語論を感じ取れるというか。あんスタっぽいというか。
・アリス/真白友也
アリス役、かわいかったです。 いや実際あそこまで内股しないし手もそんな仕草しないよ女子は……という多少オーバーな演技でありながらも『女の子』を違和感なく見せつけてくるというか、これぞ役者真白友也というか……。びっくりしたな……。かわいかったです(2回目)
あとツッコミ・ノリツッコミが上手……彼がいなかったらこの舞台破綻していたと言っても過言ではない。我々の知る真白友也が前面に出ていたキャラクターでした。
語り部が「反転の世界」と言っていたから、不思議の国では「僕」は女の子なんだけども、記憶がないということでそこに対するツッコミは一切なく物語が進みましたね。アレ、記憶があったらTS要素だけで30分時間消費されそうなツッコミの勢いだもの。うまいこと考えたなと思いました。記憶がないから『不思議の国のアリス』と似た世界だとも気づかないので……。
「僕」とチェシャ猫だけ性別が反転してたけどあとは何が反転してたんだろう。ここはあまり深く考えない方がいいのかな。 途中、氷鷹北斗演じるチェシャ猫が近づく度に「ウワーッ?!」ってびっくりする姿、まんま真白友也じゃん……になりましたが、アレもチェシャ猫が実は「僕」が告白した相手だったのであんなに動揺して無意識下で避けてた……というあんスタを知っているからこそのミスリードなんだったんだなあそこ。観終わってから気がつきました。真白友也が舞台上で素を晒すことはしないのよ……。
ところで、途中までずっと名無しの少女で来ていて、終盤でいざ命名となったらアリスの由来が「ありよりのありッス」なのあまりにもテキトーすぎてそこは笑いました。みんな「ありよりの!」って盛り上がるし……。帽子屋のアシストがなかったらマジでアリスに辿り着けなかったんだろうなあそこ……。 カテコのコメントで「どうなるかはわからないけどACT4へバトンを繋げるよう頑張った」「いつか日々樹先輩と同じ舞台に立ちたい」と言っていたのが嬉しかったです。続くといいな、ドラマティカ。私も共演が観たい。ダブル主演で頼む(強欲)
・白ウサギ/逆先夏目
忙しい忙しいと周囲に言いながらもお茶会にはきっちり参加するし呼び止められたら律儀に対応してくれるし何よりところ構わずファンサするのが大好きっていうツンデレさんだったな。
傘の小道具を上手く使っていたパフォーマンスが好きです。最初のra*bitsみたいなノリの曲を帽子屋とデュエットしている時の歌とパフォーマンスとかよかったな。かわいい曲なのに二人とも声ひっくいんですけど……。
ところでこれ、白ウサギを追いかけた僕が穴に落ちてはじまるけど、この冒頭も様式美なのかな……友人と白ウサギが両方とも同じ世界に存在することになるけど……。それともそこからが「僕」の夢なのかな……。
・眠りネズミ/仙石忍
ずっと眠ってましたね。ふわふわな演技が良かったです。
彼だけ、元が人間じゃなくて『僕』の飼い猫だったけども。猫、あまりにも強引に猫だったのでちょっとクスッときましたね。
これも舞台ならではですね。誰がなんと言おうとも正真正銘の猫……。
言葉がわからないなりに、「元気出して」って寄り添う姿はどこからどう見ても猫ちゃんでした。ありがとうございました。
・チェシャ猫/氷鷹北斗
私、舞台の北斗はやっぱりドラマティカでしか知らないのですが。 珍しく、舞台で好きになったキャラクターでしたね。山本一慶さん演じる氷鷹北斗がめちゃくちゃ魅力的なんですよ……。
普段あまり役者のお名前まで気にしてない派なのですが、流石に名前も覚えました。ありがとうございました。
今回の役はどこか掴みどころのないチャーミングな役でしたね。尻尾の使い方が上手でした。 「僕」のいる世界でチェシャ猫いないな……と思ったら告白相手だった時、ビビりました。喋ったらまあがっつり「男の子」なんですけど。妙にスカート姿がしっくりきてて……その役なんだ……。
王道主人公の孫悟空、情緒不安定ストーカーな二面性ハイスペックモンスターときてここで「かわいい」をやるとは。今気づきましたが、彼、ドラマティカでまだ王子様役やってないんですよ……これが、成長……。
あとこれはACT1の時から気がついていたのですが、彼、めちゃくちゃ歌上手いですね……。声楽科出身だったりしません??
個人的に、氷鷹北斗としても役者の彼としても、ドラマティカ皆勤賞をこれからもして欲しいですね。 4ってあるのかな……あるといいな。
・三月ウサギ/七種茨
ずっとお茶会開いていたな……。笑顔が絶えないお茶会狂でしたね。
「まさか、あの子をひとりぼっちにさせちゃったの?」→「ひとりぼっちは寂しいじゃないですか」でずっと眠っているネズミとお茶会をしているどこか愛らしいキャラクターでしたね。
……なんかもうちょっとあったはずなんですが、「お茶会」で全てが塗りつぶされている……ある意味いちばん強烈なキャラクターでした。
・イモムシ/三毛縞斑
なんかずっと会話の流れをぶった斬ってましたね……。この物語で何を任された役割だったのか、初見だとわからなかったな……。
肝心な時に蚊帳の外だったのは「先生」っていう、友達とは別の距離感で「僕」に接していたキャラクターだからなんだろうなとは思いました。 先生役の時がめちゃくちゃ常識人だったので余計に空気の読めなさというか、会話の脈絡のなさが際立ったな……なんだったんだろう。
・ハートのジャック/漣ジュン
めちゃくちゃ歌が上手かったですね。ほぼほぼ歌ってた。
なんかいろいろあったんですが、歌が上手いことしか印象が残っていない……。
印象的といえば、歌パートの時に、台座?を動かしたり回したりしているのがアンサンブルの方ではなくて不思議の住人達だったことが印象的でしたね。周囲を全て背景と化す「女王様が好き」、パワフルでした。
以上です。
己はコメディ・恋愛ものとは相性が悪いということを改めて感じたなあ……。急に解像度が下がるというか……。 嫌いではないのですが……。
何はともあれ。ドラマティカ楽しかったです。
また機会があれば観られるといいな。畳む
#あんさんぶるスターズ
#感想
#ドラマティカ
うっかり配信期間を逃したのでこの時期を逃すまいと映画館まで行ってまいりました。でもやってる映画館めちゃくちゃ少ないんよ……。
豊洲……普通に遠いしビッグサイトの帰りに寄るか寄らないかみたいな全然ご縁のない場所…………。映画観るためだけに遠出したのは『俺たち賞金稼ぎ団』以来なのでめちゃくちゃ久しぶりでしたね…………この日マジで移動以外は映画観るしかしなかった。
閑話休題。
念願の真白友也主演公演ということで観なければなるまいとは思っていましたが、まさかコメディ全振りだとは思いませんでした。 私はコメディ作品は嫌いではないのですがマジで肌に合わないやつは観てられないくらい苦手なので……(何を隠そう私は『新解釈・三國志』のギャグのノリがあまりにもダメでギブアップした人間……いや、あれは個人の美醜基準をギャグとして消費していたことに耐えられなかっただけともいうけども……そんな日もある)
今回はちょっと不安になりながら観ていましたね。
◼︎物語について
最初に触れておくと、この舞台のギャグのノリ、正直苦手なやつでしたね……。
大きな声でそれぞれが捲し立ててぐわーってくるので……。ギャグが渋滞してるんよ……。テンポがぐだぐだというか……。
大きな音でびっくりするホラーとシナリオで恐怖を感じるのとは、ホラーはホラーでももはや違うホラーなんですよ……。
カテコのトークパートでは役者の方々が「同じ舞台はひとつとしてない」をやたら強調していたのが印象的だったのですが、もしかしてギャグパートは全部アドリブだったのかな……みたいなレベルでカオスでしたね。 あれが全部台本通りだったらそれはそれで恐ろしいのですが……。ギャグパートの時ずっと腕組んで真顔だったので正直しんどかったです。画面の中のお客さんたちがずっと笑ってくれてて本当に良かった。
今回はACT1、ACT2みたいにアクションもなく、戦うべき敵もおらず、ひたすらトンチキなことが起こり続けるという、非日常でありながらも、薄い膜1枚隔てた向こう側には私たちのよく知る日常がある、みたいな気配をずっと感じていました。
感覚的には紅シを観た時に近いかも。
実際、真白友也演じるアリスの内面の問題にアリス自身が気づいていく、という流れだったので、あながち間違いではなかったのかも……?
最初は「もしかしてアリスは現実世界ではいじめられてたりするのかな……」という印象が強かったのですが、話が進むにつれ、そう感じていたのは実はアリスだけで、周りのみんなは純粋に「僕」を心配してくれていただけだった……という、「アリス/僕」の主観で世界が変わっていくような仕掛けだったのが、面白かったな。「海は青いか」問題というか。世界がカラフルに見えるというか。
「好きな人への告白」でここまで追い詰められてしまうのは、他人から見れば「なんだそんなことか」というレベルの問題でも当の本人には世界がひっくり返るような大事件なんですよ。この物語が、「僕」そしてアリスの物語であるんだなあと感じられて良かったです。まさしく大冒険。
ギャグを楽しめなかったことだけが本当に心残り……いや、こればっかりは本当に相性の問題だもんね……。
◼︎キャラクターについて
・帽子屋/乱凪砂
舞台の凪砂は、実はドラマティカでしか拝見したことがないのですが……。
すごかったですね……実際に彼が動いて喋って演じたらこうなるんだろうな……みたいな気持ちにさせてくれる存在感抜群の演技でした。歴代ドラマティカの中では一番好きな乱凪砂かもしれない。あと一人だけお色気担当してませんでしたか? 衣装とか仕草とか……。存在感もすごかったですが細かい所作がバチッとハマっててすごくよかったです。はっちゃけててもお上品に見えるの本当にすごい。帽子にお茶注いで飲む仕草さえお上品……そのまま被ると頭頂部しっとりしそうなものですが……どうなんですかね。
膝下さんメリークリスマストゥーユーの歌の時にアリスの爪先から腿を撫でていく所作がありましたが、あれ、あまりにもえっちでしたね……何あれ…………一人だけ年齢制限ついてないですか……ついてない……? 本当に……?
あと足なっっっっが……。
アリスが小さくなる表現を影で表しているところ、めちゃくちゃ好きでした。舞台上のふたりはサイズ変わらずなんですが、影を見ると、ちゃんとでっかい帽子屋がちっちゃいアリスをおちょくってんですよ……。舞台ならではだったな。
彼は帽子屋でありながら語り部というメタ的な存在でもありましたが、彼の存在によって「僕」は現実世界の存在なのか、それとも「僕」すらも物語の中の存在なのかあやふやになってしまったなあ。最後の方で、みんなおんなじような夢を見ていた描写があったので……余計なんですけど……。様式美と言われてしまえばそれまでなんですけど……ちょっともやもやポイントです。
不思議の世界←「僕」のいる世界←語り部がいる世界=観劇している我々、みたいな感じかな……立場的にはエウアやアウローラに近いのかな。
でもこの帽子屋、RJR(ロミジュリリバーシ)でいう物語に干渉してハッピーエンドを目指す司会進行の序詞役の役割をしていたんだろうなということがなんとなくうっすら感じられてよかったです。ハピエン至上主義だし。真白友也の演劇部初出演の公演だし。うっすら日々樹渉の物語論を感じ取れるというか。あんスタっぽいというか。
・アリス/真白友也
アリス役、かわいかったです。 いや実際あそこまで内股しないし手もそんな仕草しないよ女子は……という多少オーバーな演技でありながらも『女の子』を違和感なく見せつけてくるというか、これぞ役者真白友也というか……。びっくりしたな……。かわいかったです(2回目)
あとツッコミ・ノリツッコミが上手……彼がいなかったらこの舞台破綻していたと言っても過言ではない。我々の知る真白友也が前面に出ていたキャラクターでした。
語り部が「反転の世界」と言っていたから、不思議の国では「僕」は女の子なんだけども、記憶がないということでそこに対するツッコミは一切なく物語が進みましたね。アレ、記憶があったらTS要素だけで30分時間消費されそうなツッコミの勢いだもの。うまいこと考えたなと思いました。記憶がないから『不思議の国のアリス』と似た世界だとも気づかないので……。
「僕」とチェシャ猫だけ性別が反転してたけどあとは何が反転してたんだろう。ここはあまり深く考えない方がいいのかな。 途中、氷鷹北斗演じるチェシャ猫が近づく度に「ウワーッ?!」ってびっくりする姿、まんま真白友也じゃん……になりましたが、アレもチェシャ猫が実は「僕」が告白した相手だったのであんなに動揺して無意識下で避けてた……というあんスタを知っているからこそのミスリードなんだったんだなあそこ。観終わってから気がつきました。真白友也が舞台上で素を晒すことはしないのよ……。
ところで、途中までずっと名無しの少女で来ていて、終盤でいざ命名となったらアリスの由来が「ありよりのありッス」なのあまりにもテキトーすぎてそこは笑いました。みんな「ありよりの!」って盛り上がるし……。帽子屋のアシストがなかったらマジでアリスに辿り着けなかったんだろうなあそこ……。 カテコのコメントで「どうなるかはわからないけどACT4へバトンを繋げるよう頑張った」「いつか日々樹先輩と同じ舞台に立ちたい」と言っていたのが嬉しかったです。続くといいな、ドラマティカ。私も共演が観たい。ダブル主演で頼む(強欲)
・白ウサギ/逆先夏目
忙しい忙しいと周囲に言いながらもお茶会にはきっちり参加するし呼び止められたら律儀に対応してくれるし何よりところ構わずファンサするのが大好きっていうツンデレさんだったな。
傘の小道具を上手く使っていたパフォーマンスが好きです。最初のra*bitsみたいなノリの曲を帽子屋とデュエットしている時の歌とパフォーマンスとかよかったな。かわいい曲なのに二人とも声ひっくいんですけど……。
ところでこれ、白ウサギを追いかけた僕が穴に落ちてはじまるけど、この冒頭も様式美なのかな……友人と白ウサギが両方とも同じ世界に存在することになるけど……。それともそこからが「僕」の夢なのかな……。
・眠りネズミ/仙石忍
ずっと眠ってましたね。ふわふわな演技が良かったです。
彼だけ、元が人間じゃなくて『僕』の飼い猫だったけども。猫、あまりにも強引に猫だったのでちょっとクスッときましたね。
これも舞台ならではですね。誰がなんと言おうとも正真正銘の猫……。
言葉がわからないなりに、「元気出して」って寄り添う姿はどこからどう見ても猫ちゃんでした。ありがとうございました。
・チェシャ猫/氷鷹北斗
私、舞台の北斗はやっぱりドラマティカでしか知らないのですが。 珍しく、舞台で好きになったキャラクターでしたね。山本一慶さん演じる氷鷹北斗がめちゃくちゃ魅力的なんですよ……。
普段あまり役者のお名前まで気にしてない派なのですが、流石に名前も覚えました。ありがとうございました。
今回の役はどこか掴みどころのないチャーミングな役でしたね。尻尾の使い方が上手でした。 「僕」のいる世界でチェシャ猫いないな……と思ったら告白相手だった時、ビビりました。喋ったらまあがっつり「男の子」なんですけど。妙にスカート姿がしっくりきてて……その役なんだ……。
王道主人公の孫悟空、情緒不安定ストーカーな二面性ハイスペックモンスターときてここで「かわいい」をやるとは。今気づきましたが、彼、ドラマティカでまだ王子様役やってないんですよ……これが、成長……。
あとこれはACT1の時から気がついていたのですが、彼、めちゃくちゃ歌上手いですね……。声楽科出身だったりしません??
個人的に、氷鷹北斗としても役者の彼としても、ドラマティカ皆勤賞をこれからもして欲しいですね。 4ってあるのかな……あるといいな。
・三月ウサギ/七種茨
ずっとお茶会開いていたな……。笑顔が絶えないお茶会狂でしたね。
「まさか、あの子をひとりぼっちにさせちゃったの?」→「ひとりぼっちは寂しいじゃないですか」でずっと眠っているネズミとお茶会をしているどこか愛らしいキャラクターでしたね。
……なんかもうちょっとあったはずなんですが、「お茶会」で全てが塗りつぶされている……ある意味いちばん強烈なキャラクターでした。
・イモムシ/三毛縞斑
なんかずっと会話の流れをぶった斬ってましたね……。この物語で何を任された役割だったのか、初見だとわからなかったな……。
肝心な時に蚊帳の外だったのは「先生」っていう、友達とは別の距離感で「僕」に接していたキャラクターだからなんだろうなとは思いました。 先生役の時がめちゃくちゃ常識人だったので余計に空気の読めなさというか、会話の脈絡のなさが際立ったな……なんだったんだろう。
・ハートのジャック/漣ジュン
めちゃくちゃ歌が上手かったですね。ほぼほぼ歌ってた。
なんかいろいろあったんですが、歌が上手いことしか印象が残っていない……。
印象的といえば、歌パートの時に、台座?を動かしたり回したりしているのがアンサンブルの方ではなくて不思議の住人達だったことが印象的でしたね。周囲を全て背景と化す「女王様が好き」、パワフルでした。
以上です。
己はコメディ・恋愛ものとは相性が悪いということを改めて感じたなあ……。急に解像度が下がるというか……。 嫌いではないのですが……。
何はともあれ。ドラマティカ楽しかったです。
また機会があれば観られるといいな。畳む
#あんさんぶるスターズ
#感想
#ドラマティカ
2025/1/24
22:15
2024/1/10 メインストーリー5部感想
リリース日から遊んでいる割にはメインストーリーしか読まないのでゲームとしては全く遊べてないアイナナくんですが、最近ご縁がありまたぼちぼちとメインストーリー読む為に舞い戻ってきました。読み終わったのは年末なのであまり新鮮な感想ではないのでところどころ忘れてますが……まとめたくなったので書きに来ました。
個人的には4部の終わり方がとても綺麗だったので大満足して己の中でアイナナは完結してたんですけど……5部、はちゃめちゃに面白かったですねえ……。何でもっと早く読まなかったんだろうか。※気力が足りなかったから。
以下つらつらと思い出した順番に感想書いていきますね。
劇中劇の『ゼロ』、我々一部しか目撃していないのにまるで一緒に観劇を楽しんだのかのごとくめちゃくちゃ楽しかった…………舞台化しないんですかこれ…………観た過ぎるが…………。
ずっと苦しんでいた九条鷹匡の孤独がここで救われたんだなあ……良かったなあ…………。ゼロは失踪したままで、桜春樹も息を引き取り、九条鷹匡は孤独なままなことには変わりないのですが、『ゼロ』という物語の中で彼らは確かに再会を果たしたのだと思うと、あのラストの演出は、九条のエゴかもしれないけれど、物語の中でも会えて良かったなあ……の気持ちになります。八乙女楽演じる九条鷹匡の絶叫で幕を閉じる絶望の終わりver.も観てみたい気もしましたが…………アイドルはファンに夢を見せるものなので…………素敵な最後で本当に良かった。
うみねこで言えば魔法エンドを読んだ時かのような気持ちになりますね。歌詞を託したゼロと、曲を託した桜春樹と、九条鷹匡と、TRIGGERと、アイドルたちと、観客と、みんなが信じたから至った結末……。
TRIGGERが好きなのですが、彼らはファンに対して「醒めない夢を一緒に」と手を伸ばし続けているアイドルで、ファンの人がTRIGGERに熱狂することをやめようかなっていうことを「そろそろ夢から醒めなくちゃなあ」って表現するところが5部にあって、そこに痺れてたんですけど。
どんな状況になってもアイドルという仕事に真摯に向き合ってきた、そんな彼らだからこそあの舞台をやり遂げられたんだろうなというのが伝わりました。九条鷹匡が黒幕かもしれない、もしかしたら殺されるかもしれない、って分かった時も、「よそ見なんかさせないくらいに自分達の魅力と実力を持って九条を釘付けにすればいい」に舵を切れるところ、本当にカッコいい奴らだな…………。口だけじゃなくマジでやってのけるので本当に……。
いや本当にマジで『ゼロ』観たいんだが……本当に舞台化しないんですか…………?
後これだけ言わせて、読んでる時めちゃくちゃシリアスな時にTRIGGERがシリアスなBGMのままボケ始めた時はどうしようかと思いました…………TRIGGERだけだとみんなボケなので本当に収拾がつかない………。どんな顔したらいいかわかんないよ……勘弁してくれ……。
『Incomplete Ruler』は好きすぎて5部読み終わってからずっと聴いてるんですが、このデュエットを、観客とのコール&レスポンスにしよう!でマジで実現させたの本当にすごいな………我々どこのパートでレスポンスするんだ……と思いながらいつも聴いてます。ちょっと寂しいけど希望があるメロディ……良い……ピアノ版も好き…………『ゼロ』で歌った曲のサントラ集とか出しませんか……本当に…………。
アルバムに収録されている天と陸のデュエットのものは、一夜限りの共演で、かつての夢で、あったかもしれない未来で、もう叶わない夢なの、あまりにも儚くて美しい……。この二人のデュエット、声に透明感があってめちゃくちゃ綺麗で好きです。
「人は星なんかじゃない」の歌詞の部分でいつもめちゃくちゃ切なくなる。
というかゼロ、住所も本名も別人の名義で、身内である九条鷹匡ですら素性を一切把握してなかったの、マジでなに…………。実は異世界転生者で元の世界に戻ったから行方知れずになってるって言われても信じるレベルで得体が知れなさすぎる……。あまりにも物語の為に生まれた存在……。三月は会ったことあるって言ってたし確かに実在はしていたんだけども……あまりにも……現実味のない存在…………。
フルボイスの物語、読む為にはやっぱりめちゃくちゃ気合い入れないとなのでなかなか読み進められないのですが、5部を読んで改めて声優さんの凄さを感じました。沈黙の表現が豊かすぎる……。
一織くんの兄に対する「嘘をついている」という負い目や「拒絶されるかもしれない」という恐怖、拭われて良かったねえ……あそこ、スチルはなかったんですが私には見えました。大泣きしてる一織を笑って抱きしめてやってる三月の姿が……。5部の一織くん、可愛かったですね。パーフェクト高校生、あんまりパーフェクトじゃないところが愛らしいです。
元メンバーと今メンバーで揺れるトウマと、そんなトウマにビシッと言う悠もかっこよかったです。
6部、いつ読もうかな……。畳む
#アイドリッシュセブン
#感想
リリース日から遊んでいる割にはメインストーリーしか読まないのでゲームとしては全く遊べてないアイナナくんですが、最近ご縁がありまたぼちぼちとメインストーリー読む為に舞い戻ってきました。読み終わったのは年末なのであまり新鮮な感想ではないのでところどころ忘れてますが……まとめたくなったので書きに来ました。
個人的には4部の終わり方がとても綺麗だったので大満足して己の中でアイナナは完結してたんですけど……5部、はちゃめちゃに面白かったですねえ……。何でもっと早く読まなかったんだろうか。※気力が足りなかったから。
以下つらつらと思い出した順番に感想書いていきますね。
劇中劇の『ゼロ』、我々一部しか目撃していないのにまるで一緒に観劇を楽しんだのかのごとくめちゃくちゃ楽しかった…………舞台化しないんですかこれ…………観た過ぎるが…………。
ずっと苦しんでいた九条鷹匡の孤独がここで救われたんだなあ……良かったなあ…………。ゼロは失踪したままで、桜春樹も息を引き取り、九条鷹匡は孤独なままなことには変わりないのですが、『ゼロ』という物語の中で彼らは確かに再会を果たしたのだと思うと、あのラストの演出は、九条のエゴかもしれないけれど、物語の中でも会えて良かったなあ……の気持ちになります。八乙女楽演じる九条鷹匡の絶叫で幕を閉じる絶望の終わりver.も観てみたい気もしましたが…………アイドルはファンに夢を見せるものなので…………素敵な最後で本当に良かった。
うみねこで言えば魔法エンドを読んだ時かのような気持ちになりますね。歌詞を託したゼロと、曲を託した桜春樹と、九条鷹匡と、TRIGGERと、アイドルたちと、観客と、みんなが信じたから至った結末……。
TRIGGERが好きなのですが、彼らはファンに対して「醒めない夢を一緒に」と手を伸ばし続けているアイドルで、ファンの人がTRIGGERに熱狂することをやめようかなっていうことを「そろそろ夢から醒めなくちゃなあ」って表現するところが5部にあって、そこに痺れてたんですけど。
どんな状況になってもアイドルという仕事に真摯に向き合ってきた、そんな彼らだからこそあの舞台をやり遂げられたんだろうなというのが伝わりました。九条鷹匡が黒幕かもしれない、もしかしたら殺されるかもしれない、って分かった時も、「よそ見なんかさせないくらいに自分達の魅力と実力を持って九条を釘付けにすればいい」に舵を切れるところ、本当にカッコいい奴らだな…………。口だけじゃなくマジでやってのけるので本当に……。
いや本当にマジで『ゼロ』観たいんだが……本当に舞台化しないんですか…………?
後これだけ言わせて、読んでる時めちゃくちゃシリアスな時にTRIGGERがシリアスなBGMのままボケ始めた時はどうしようかと思いました…………TRIGGERだけだとみんなボケなので本当に収拾がつかない………。どんな顔したらいいかわかんないよ……勘弁してくれ……。
『Incomplete Ruler』は好きすぎて5部読み終わってからずっと聴いてるんですが、このデュエットを、観客とのコール&レスポンスにしよう!でマジで実現させたの本当にすごいな………我々どこのパートでレスポンスするんだ……と思いながらいつも聴いてます。ちょっと寂しいけど希望があるメロディ……良い……ピアノ版も好き…………『ゼロ』で歌った曲のサントラ集とか出しませんか……本当に…………。
アルバムに収録されている天と陸のデュエットのものは、一夜限りの共演で、かつての夢で、あったかもしれない未来で、もう叶わない夢なの、あまりにも儚くて美しい……。この二人のデュエット、声に透明感があってめちゃくちゃ綺麗で好きです。
「人は星なんかじゃない」の歌詞の部分でいつもめちゃくちゃ切なくなる。
というかゼロ、住所も本名も別人の名義で、身内である九条鷹匡ですら素性を一切把握してなかったの、マジでなに…………。実は異世界転生者で元の世界に戻ったから行方知れずになってるって言われても信じるレベルで得体が知れなさすぎる……。あまりにも物語の為に生まれた存在……。三月は会ったことあるって言ってたし確かに実在はしていたんだけども……あまりにも……現実味のない存在…………。
フルボイスの物語、読む為にはやっぱりめちゃくちゃ気合い入れないとなのでなかなか読み進められないのですが、5部を読んで改めて声優さんの凄さを感じました。沈黙の表現が豊かすぎる……。
一織くんの兄に対する「嘘をついている」という負い目や「拒絶されるかもしれない」という恐怖、拭われて良かったねえ……あそこ、スチルはなかったんですが私には見えました。大泣きしてる一織を笑って抱きしめてやってる三月の姿が……。5部の一織くん、可愛かったですね。パーフェクト高校生、あんまりパーフェクトじゃないところが愛らしいです。
元メンバーと今メンバーで揺れるトウマと、そんなトウマにビシッと言う悠もかっこよかったです。
6部、いつ読もうかな……。畳む
#アイドリッシュセブン
#感想
2025/1/24
22:13
2023/12/12 千秋1巻読んだ感想
一昨年の11月くらいからうっかり中華BL沼に落ちましたが、『魔道祖師』がめちゃくちゃ面白くて原作→実写ドラマ→ラジドラ→アニメとローダーでひとり楽しんだ後、好き作家作品はとりあえず全部読んでみたい人間は、同作者の他の作品『人渣反派自救系統(繁体字版をふわふわ翻訳読書)』『天官賜福(日本語版のみ)』に手をつけていただけで、中華BL沼と言ってもMXTX作品以外は特には知らないんですね。
というかもう落ちてから2年経つの……こわ……。
(「中華BL」という単語は書籍の帯にも書かれていたのと便宜上こう言った方が伝わりやすいだろうという意図のもと使っているだけなので名称に関する思想に関しては一旦横に置いておいてください)
今回、さはんこと『人渣反派自救系統』の日本語訳を担当されている方の別の翻訳作品ということで、『千秋』を読んでみました。さはんの翻訳が読みやすかったというのもあるのですが、『魔道祖師』にハマるまでは自分がBLジャンルにハマるとは微塵も思ってなかったので他作家の中華BL作品ってぶっちゃけどうよ……という好奇心もあります。最近は電子書籍でも読ませてもらえるのでありがたい。
年上攻めの儚い美人(儚いのは顔だけ)受けというのは理解した。それ以外は何もわからんままいざ読書開始しました。
結論からいうと、1巻だけじゃ全然判断つかね〜! です。
中華BLってみんなこんな人間関係複雑で壮大な世界観なの?! それとも修真小説あるあるなの?! 九死に一生スペシャルからのすごい書物をみんなで取り合う争いに巻き込まれる主人公と何やら裏で蠢いている陰謀……という感じで終わりました。途中ちょっとおや……となるパートはありましたがノリは完全に少年漫画です。
普通に冒険ものとして楽しく読んで1巻終わっちゃった……面白かった……。
これ『魔道祖師』読んでる時にも同じこと言っていたな……。
あとで完全に想像のはるか斜めをいかれてびっくり仰天する流れだ……。
MXTX作品はどことなく二人の間に漂う「こいつら絶対くっつくな」という確信めいたものが最初から感じられるのですが、千秋だと全然想像つかないんですよ。本当にくっつくんですかこの2人……。ジャンル:少年漫画じゃないんですかこれ……。
本当にここから始まるラブがあるんですかね。2巻以降読むのがめちゃくちゃ楽しみになりましたよ。あまりにも予想がつかなさすぎて。
ところで、人並みにBLは読むしエロも読みますが突然始まるエロがすごい苦手というか、あまり得意ではなくて。なんというか、エロを期待していないところに急にくるエロというか……少年漫画的展開に手に汗握りながらわくわくと楽しんでいた脳内の少年の私が驚いて悲鳴を上げるというか……うまく説明が出来ないんですけど。そんな感じで。
そんな感じで『魔道祖師』でも『人渣反派自救系統』でもびっくり仰天して何回か叫んだ後に本を壁に投げつけてるんですね。『天官賜福』はね、まだそういうがっつりパート来てないからね……静観してますけど……同じ作者ということはね、多分これもあとで本を投げる未来が見える。
『千秋』だと電子書籍だから、私端末を壁に投げつけることになるの……? エロパートがあるかどうかはまだ謎ですが……頑張って耐えられるように祈っててください。端末は叩きつけると壊れるんだ……本も叩きつけるのは良くないのは重々承知しているんですが……気持ちのやり場がなくて……。
やっぱりエロ本はエロ本ってわかる見た目とタイトルしていた方がいいと思いました。全年齢サークルなのでエロ本出す予定はないですが、出すことになったらそういう表紙とタイトルでいこうと思います。出す予定はないけど(大事なことなので2回言った)畳む
#千秋
#感想
一昨年の11月くらいからうっかり中華BL沼に落ちましたが、『魔道祖師』がめちゃくちゃ面白くて原作→実写ドラマ→ラジドラ→アニメとローダーでひとり楽しんだ後、好き作家作品はとりあえず全部読んでみたい人間は、同作者の他の作品『人渣反派自救系統(繁体字版をふわふわ翻訳読書)』『天官賜福(日本語版のみ)』に手をつけていただけで、中華BL沼と言ってもMXTX作品以外は特には知らないんですね。
というかもう落ちてから2年経つの……こわ……。
(「中華BL」という単語は書籍の帯にも書かれていたのと便宜上こう言った方が伝わりやすいだろうという意図のもと使っているだけなので名称に関する思想に関しては一旦横に置いておいてください)
今回、さはんこと『人渣反派自救系統』の日本語訳を担当されている方の別の翻訳作品ということで、『千秋』を読んでみました。さはんの翻訳が読みやすかったというのもあるのですが、『魔道祖師』にハマるまでは自分がBLジャンルにハマるとは微塵も思ってなかったので他作家の中華BL作品ってぶっちゃけどうよ……という好奇心もあります。最近は電子書籍でも読ませてもらえるのでありがたい。
年上攻めの儚い美人(儚いのは顔だけ)受けというのは理解した。それ以外は何もわからんままいざ読書開始しました。
結論からいうと、1巻だけじゃ全然判断つかね〜! です。
中華BLってみんなこんな人間関係複雑で壮大な世界観なの?! それとも修真小説あるあるなの?! 九死に一生スペシャルからのすごい書物をみんなで取り合う争いに巻き込まれる主人公と何やら裏で蠢いている陰謀……という感じで終わりました。途中ちょっとおや……となるパートはありましたがノリは完全に少年漫画です。
普通に冒険ものとして楽しく読んで1巻終わっちゃった……面白かった……。
これ『魔道祖師』読んでる時にも同じこと言っていたな……。
あとで完全に想像のはるか斜めをいかれてびっくり仰天する流れだ……。
MXTX作品はどことなく二人の間に漂う「こいつら絶対くっつくな」という確信めいたものが最初から感じられるのですが、千秋だと全然想像つかないんですよ。本当にくっつくんですかこの2人……。ジャンル:少年漫画じゃないんですかこれ……。
本当にここから始まるラブがあるんですかね。2巻以降読むのがめちゃくちゃ楽しみになりましたよ。あまりにも予想がつかなさすぎて。
ところで、人並みにBLは読むしエロも読みますが突然始まるエロがすごい苦手というか、あまり得意ではなくて。なんというか、エロを期待していないところに急にくるエロというか……少年漫画的展開に手に汗握りながらわくわくと楽しんでいた脳内の少年の私が驚いて悲鳴を上げるというか……うまく説明が出来ないんですけど。そんな感じで。
そんな感じで『魔道祖師』でも『人渣反派自救系統』でもびっくり仰天して何回か叫んだ後に本を壁に投げつけてるんですね。『天官賜福』はね、まだそういうがっつりパート来てないからね……静観してますけど……同じ作者ということはね、多分これもあとで本を投げる未来が見える。
『千秋』だと電子書籍だから、私端末を壁に投げつけることになるの……? エロパートがあるかどうかはまだ謎ですが……頑張って耐えられるように祈っててください。端末は叩きつけると壊れるんだ……本も叩きつけるのは良くないのは重々承知しているんですが……気持ちのやり場がなくて……。
やっぱりエロ本はエロ本ってわかる見た目とタイトルしていた方がいいと思いました。全年齢サークルなのでエロ本出す予定はないですが、出すことになったらそういう表紙とタイトルでいこうと思います。出す予定はないけど(大事なことなので2回言った)畳む
#千秋
#感想
2025/1/24
22:10
2023/12/3 ゲ謎感想
巷で話題の『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』を観てきました。
シリーズはほとんど知らないのですが、メインビジュアルが気になって…………。
のんびり観に行ったので特典はもらえなかったですが楽しかったです。
戦後直後の昭和の世界観、男と男の絆、クローズドサークルで起こる連続殺人事件、初見でも楽しい物語構成、全部面白かった〜。
思ったよりも戦闘シーンがガッツリ戦闘してて良かった。
ゲゲ郎の人間じゃないぜって感じの馬鹿力とか、水木の斧や銃の扱いとか…………。 猫娘がめちゃくちゃ美人なのがすごくびっくりしたけど…………。
エンドロールでキャラ名と声優さんを一致させようとして目を凝らしてたんですけど、最近また視力が落ちたのか全然見えなくて……文字ちっちゃいな〜ってなったんですけど。
たぶんあそこは観て欲しいのはイラストの方だったんだろうなという制作側の意図をお家に帰ってきた頃になんとなく理解しました。
記憶をなくした水木がなんとなく気になって例の村に戻った後の話というか……追いかけてきた包帯男がゲゲ郎なんだろうなって……水木は覚えてないから急に包帯男に追いかけられたらそりゃ怖いよな……。でもやっぱり気になってまた戻ってくるんだな…………。
ゲゲ郎、途中から水木のことを「相棒」と呼び、最期には「友」と呼んでいて(それは記憶があろうとなかろうと水木は知りようがない事実で)ウワーッ! ってなっちゃったな……。そういうの大好物なので…………。
墓場から出てきた得体の知れない赤ん坊を誰かと約束をしたような気がする……で殺さずに育てる道を選んだ水木っていうあのエンドロールからラストまでの数分に今回の映画の見せたかったところが詰まってるのかなと感じました。
しかし令和の世界で煙草の煙溢れる車内の描写が見られたの、痺れたなあ…………今では喫煙者はどんどん追いやられているが昔は本当にどこでも当たり前に吸ってたもんなあ…………本当に当時とは価値観が違うよね………なんだか喫煙者も扱いだけ見ると妖怪みたいだね…………。
上映しているうちにもう一回くらい観に行きたいなあ。
ところで村から出たい女の子の名前が沙代だったのは意図的だったのだろうか……偶然だったんだろうか…………。
うみねこ村の人間としてはなんともいえない顔になってしまった。畳む
#映画
#感想
巷で話題の『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』を観てきました。
シリーズはほとんど知らないのですが、メインビジュアルが気になって…………。
のんびり観に行ったので特典はもらえなかったですが楽しかったです。
戦後直後の昭和の世界観、男と男の絆、クローズドサークルで起こる連続殺人事件、初見でも楽しい物語構成、全部面白かった〜。
思ったよりも戦闘シーンがガッツリ戦闘してて良かった。
ゲゲ郎の人間じゃないぜって感じの馬鹿力とか、水木の斧や銃の扱いとか…………。 猫娘がめちゃくちゃ美人なのがすごくびっくりしたけど…………。
エンドロールでキャラ名と声優さんを一致させようとして目を凝らしてたんですけど、最近また視力が落ちたのか全然見えなくて……文字ちっちゃいな〜ってなったんですけど。
たぶんあそこは観て欲しいのはイラストの方だったんだろうなという制作側の意図をお家に帰ってきた頃になんとなく理解しました。
記憶をなくした水木がなんとなく気になって例の村に戻った後の話というか……追いかけてきた包帯男がゲゲ郎なんだろうなって……水木は覚えてないから急に包帯男に追いかけられたらそりゃ怖いよな……。でもやっぱり気になってまた戻ってくるんだな…………。
ゲゲ郎、途中から水木のことを「相棒」と呼び、最期には「友」と呼んでいて(それは記憶があろうとなかろうと水木は知りようがない事実で)ウワーッ! ってなっちゃったな……。そういうの大好物なので…………。
墓場から出てきた得体の知れない赤ん坊を誰かと約束をしたような気がする……で殺さずに育てる道を選んだ水木っていうあのエンドロールからラストまでの数分に今回の映画の見せたかったところが詰まってるのかなと感じました。
しかし令和の世界で煙草の煙溢れる車内の描写が見られたの、痺れたなあ…………今では喫煙者はどんどん追いやられているが昔は本当にどこでも当たり前に吸ってたもんなあ…………本当に当時とは価値観が違うよね………なんだか喫煙者も扱いだけ見ると妖怪みたいだね…………。
上映しているうちにもう一回くらい観に行きたいなあ。
ところで村から出たい女の子の名前が沙代だったのは意図的だったのだろうか……偶然だったんだろうか…………。
うみねこ村の人間としてはなんともいえない顔になってしまった。畳む
#映画
#感想
2025/1/24
22:07
2023/4/27 新約LILIUM4/21(金) マチネ ※パンフレット、『BLOSSOMS』も読んでいるのでポロッとネタバレするかもしれない。
時間が経ってしまいましたが観ました。劇場で。
実はTRUMPシリーズで初めて舞台に足を運んだのでドキドキでした。COCOONはまだ他作品全部履修してなかったから当時は観劇を諦めてたし黑世界もヴェラキッカも外出を控えて配信で観たので……。
歌の圧、すごい。
最初の『Forget-me-not〜私を忘れないで〜』からもうバーンと頭を殴られました。音の厚みが初演よりもすごくて面で殴られたような感じ。知ってる曲なのに全然違うの。そして新曲も既存のセリフを元に歌にしているのがなんだか新鮮だったな……セリフと歌の境目が曖昧で気がついたら歌が始まってたのでびっくりしました。姫姉様の血の宴の歌、あんなに物騒なのにあんなに音が美しいの……。新曲5曲もどう捻じ込むんだろうと思っていたけど曲が増えても上演時間が初演とほぼ変わらないのはすごかったな。あのメンバーで歌がいっぱい聞けて良かった。
紫蘭と竜胆の少し低めの凜とした歌声すごく良かった。想像より低くてびっくりしちゃった……すごい、お姉様という感じがした。『繭期のティーチング』でのそれぞれの性格が表れているステップ可愛かったな。
マリーゴールドの新曲『あの子と喋らないで』でもそうなんだけど、喋っているところから歌に入るのが本当にすごい。『もう泣かないと決めた』のときにはべしょべしょに泣いてしまった……。心に刺さる歌声だったし守護者全うしていたなという満ち足りた気持ちで燃えて灰になる様を眺めてしまった……。マリーゴールドはリリーのイニシアチブで自害してないんだよな(きっかけは作ったが)としみじみと思った。ひとりだけふわふわじゃなくシンプルなワンピースなところも可愛い。
あとみんな真っ白な衣装でふわふわのスカートなので回ると裾がふわりと広がり地面に倒れる時もふわりと広がるのでお花みたいでとても良かったですね……。ライトの色でいろいろな表情に変わるところも。
真っ白衣装というとCOCOONを思い出すんですけど……。
……いやリコリスって誰よ!!
(今まで名前を見かけることはあってもぼんやりと二輪咲きに出てくる新キャラなのかなという認識でいたのでまさかシルベチカの二重人格だとは思わなかった…………)
永遠に枯れない花を作ろうとした庭師の話をリリーにしてくれたのも、キャメリアに「私を忘れないで」と言ったのも、あともしかしてあの時ヤン・フラを助けてくれたのも全部リコリスなんですか…………。私はあなたであなたは私なのでお薬を飲まないことを決意したのがリコリスの意志だとしてもそれは巡り巡ってシルベチカの意志となるのかもしれないけど……。
塔から落ちる時はリコリスだったけど、キャメリアはそんなことわからないのでずっと「シルベチカ」としか名前呼んでいないところになんともいえない感情が渦巻きました。お前が好きだったのは「シルベチカ」だけどお前のことを好きだったのはリコリスなんだ……。今まで私の信じていたキャメリアとシルベチカ像と真実が少し違っていたことがここで判明するとは思わなかった。
5月の『二輪咲き』上映も楽しみだな……。
(先にBLOSSOMSで目撃してしまったので上演をまっさらな状態で観られないことだけが残念)
『Eli, Eli, Lema Sabachthani?』でファルスが「無なる星に〜」のパートを歌い地面に倒れ蠢く少女たちを縫い歩きリリーに手を差し伸べたところは再演ならではの演出だなと思った。LILIUMはリリーの物語だけどファルスの物語でもあるんだなと。キャスパレでエンディングを暗示させたり黒幕的キャラクターが登場する際に不穏な演出されているのが大好きマンなのであそこは鳥肌が立った。これみよがしに百合の花持ってんだよなファルス……。そしてデスティネーションの響きとか特にだがとても透明な歌声で……本当に“少年”って感じで……。
音響、ライティングも相まってど迫力キャスパレすごかった……。
個人的に初演のマリーゴールドとシルベチカのばちばち歌うまパート「だからその手で抱きしめていて〜」が大好きだったので、それがなくなったのは少し残念だった。新約でのスノウとチェリーが加わったかごめかごめ演出もパワーアップしていて好きだけど。
リリーの最後の絶叫、凄まじかった。暗転後にも追い討ちをかけるように絶叫してくるしここで幕切れなので本当に心が追いつかない。
初演LILIUMの初日、終演後に拍手が一切なかった伝説、半分冗談で聞いていたけど、内容知っていてこれなので初見でこれを浴びたら拍手出来ないほど放心してしまうのも納得したというか、身をもって知りました。これ初見で拍手しろって言われたら厳しいよ。拍手できる心境じゃないよ……。
凄まじかったな、魂の絶叫……。
それはそれとしてはじめましてで(「はじめまして」ではないが)ファルスの顔面グーで殴るリリー、何回見てもにこにこしてしまう。「リリーには嘘がない」のでそれを踏まえてファルスに「キモい」って言うリリー見てると微笑ましいですね。うぶで……。新約リリー、力の限りファルスを殴っててにっこり。
リリーの花言葉「あなたは偽れない」は、リリー自身の言動に嘘がないことを指しているというのは短編『彼女は嘘を知る』で初めて察したにぶちんですが、知れば知るほどファルスとは存在が真逆なんだなリリーって……。
新約ファルス、少年がそのまま3014歳になりましたみたいな残酷さを感じられてとてもいい。
お腹から倒れてのペンギンスライディングめちゃくちゃかわいいな……あれが3000年前には誰とも群れずに一匹狼していたソフィ・アンダーソンだなんて誰も思うまいな……いろいろあったね……3000年の間に……。
ちっこくてかわいらしくてもちもちのファルス、幼さが残っている分気が狂いそうだなと思いながら眺めていた。
前述した通りに歌声がとても澄んでいて綺麗なので余計にそれが際立つというか。
キャメリアと話している時とかの無邪気さとか「ドブネズミ」言われた時の冷酷な表情とか。
そして「はじ繭で『SPECTER』履修させたのはこの為でーす!」と言わんばかりの滅多刺し演出本当に趣味が悪い(褒めている)。「ソフィ」になんか恨みでもあんのかってくらいに同じ殺し方をしないで欲しい……。トラウマを急にほじくり返されてびっくりしちゃった……。いやこのソフィには恨みしかないけどさ……。
あとリリーたちが倒れた時に少女たちに向かって「ウルー!」って絶叫するの本当にやめてくれ……。
そしてリリーはお前の星ではないのでリリーに向かって星に手を伸ばす運動もやめてくれ本当に……。
言葉の端々でこのサナトリウム・クランのことお花畑としか思っていないことがすごい伝わってくるね……。ソフィが求めているのは「ウル」ただひとりなので……。
再演の演出でよりソフィの最悪度高めてくるの本当に……。
ところで『マリーゴールド』の時に3000年の間にウルのこと「親友」に昇格していて君ってやつは……と思いながら見ていたけど、今回のパンフレットの書き下ろし『森のお散歩』でソフィがウルのこと「永遠の帯同者」って言っててそんな生易しいものじゃなかったと静かに戦慄しました。
マリゴソフィのカテコお辞儀が「3000年の時を経て形は崩れてしまったがそれでもまだずっとウルを抱きしめているポーズ」というお話を知って今回の新約LILIUMからの『森のお散歩』浴びてソフィへの感情がぐちゃぐちゃになってしまった……。正気を失ってもウルのことを思い出してその度に現実に引き戻されるソフィ……。もう二度と埋まらない穴と知りながらそれを埋める為に「ウル」を求めたソフィ……。
でもまあ、4500年の時が経ってかつての自分のクランの跡地に足を運んだ際に、当時のウルとの思い出はいっぱい語ってくれるけど800年以上過ごしていたサナトリウム・クランのことは一切口に出さないところは本当にこのやろうとはなるんですけど。たぶんもうリリーたちのことはおぼろげにしか覚えてないだろうことは想像に容易いので……。
ところで『BLOSSOMS』読み終わったときに最初に湧き上がった感想最後に置いておいてもいいですか。
名前を!!!! イニシアチブで奪うな!!!!!!!!!
どうやってこんな花の名前の子どもたちばかり集めたのだろうと思ってたけどまさか全部イニシアチブで名前どころか生い立ちも友情も植え付けられているとは思わないじゃないですか……。
ソフィ、本当に、このクランの子供たちのこと人間というよりお花だと思い込んでたんだな……本当にこんなところで『SPECTER』再現しなくてもいいから……。
本当に……ソフィ……お前……………。畳む
#TRUMPシリーズ
#感想
時間が経ってしまいましたが観ました。劇場で。
実はTRUMPシリーズで初めて舞台に足を運んだのでドキドキでした。COCOONはまだ他作品全部履修してなかったから当時は観劇を諦めてたし黑世界もヴェラキッカも外出を控えて配信で観たので……。
歌の圧、すごい。
最初の『Forget-me-not〜私を忘れないで〜』からもうバーンと頭を殴られました。音の厚みが初演よりもすごくて面で殴られたような感じ。知ってる曲なのに全然違うの。そして新曲も既存のセリフを元に歌にしているのがなんだか新鮮だったな……セリフと歌の境目が曖昧で気がついたら歌が始まってたのでびっくりしました。姫姉様の血の宴の歌、あんなに物騒なのにあんなに音が美しいの……。新曲5曲もどう捻じ込むんだろうと思っていたけど曲が増えても上演時間が初演とほぼ変わらないのはすごかったな。あのメンバーで歌がいっぱい聞けて良かった。
紫蘭と竜胆の少し低めの凜とした歌声すごく良かった。想像より低くてびっくりしちゃった……すごい、お姉様という感じがした。『繭期のティーチング』でのそれぞれの性格が表れているステップ可愛かったな。
マリーゴールドの新曲『あの子と喋らないで』でもそうなんだけど、喋っているところから歌に入るのが本当にすごい。『もう泣かないと決めた』のときにはべしょべしょに泣いてしまった……。心に刺さる歌声だったし守護者全うしていたなという満ち足りた気持ちで燃えて灰になる様を眺めてしまった……。マリーゴールドはリリーのイニシアチブで自害してないんだよな(きっかけは作ったが)としみじみと思った。ひとりだけふわふわじゃなくシンプルなワンピースなところも可愛い。
あとみんな真っ白な衣装でふわふわのスカートなので回ると裾がふわりと広がり地面に倒れる時もふわりと広がるのでお花みたいでとても良かったですね……。ライトの色でいろいろな表情に変わるところも。
真っ白衣装というとCOCOONを思い出すんですけど……。
……いやリコリスって誰よ!!
(今まで名前を見かけることはあってもぼんやりと二輪咲きに出てくる新キャラなのかなという認識でいたのでまさかシルベチカの二重人格だとは思わなかった…………)
永遠に枯れない花を作ろうとした庭師の話をリリーにしてくれたのも、キャメリアに「私を忘れないで」と言ったのも、あともしかしてあの時ヤン・フラを助けてくれたのも全部リコリスなんですか…………。私はあなたであなたは私なのでお薬を飲まないことを決意したのがリコリスの意志だとしてもそれは巡り巡ってシルベチカの意志となるのかもしれないけど……。
塔から落ちる時はリコリスだったけど、キャメリアはそんなことわからないのでずっと「シルベチカ」としか名前呼んでいないところになんともいえない感情が渦巻きました。お前が好きだったのは「シルベチカ」だけどお前のことを好きだったのはリコリスなんだ……。今まで私の信じていたキャメリアとシルベチカ像と真実が少し違っていたことがここで判明するとは思わなかった。
5月の『二輪咲き』上映も楽しみだな……。
(先にBLOSSOMSで目撃してしまったので上演をまっさらな状態で観られないことだけが残念)
『Eli, Eli, Lema Sabachthani?』でファルスが「無なる星に〜」のパートを歌い地面に倒れ蠢く少女たちを縫い歩きリリーに手を差し伸べたところは再演ならではの演出だなと思った。LILIUMはリリーの物語だけどファルスの物語でもあるんだなと。キャスパレでエンディングを暗示させたり黒幕的キャラクターが登場する際に不穏な演出されているのが大好きマンなのであそこは鳥肌が立った。これみよがしに百合の花持ってんだよなファルス……。そしてデスティネーションの響きとか特にだがとても透明な歌声で……本当に“少年”って感じで……。
音響、ライティングも相まってど迫力キャスパレすごかった……。
個人的に初演のマリーゴールドとシルベチカのばちばち歌うまパート「だからその手で抱きしめていて〜」が大好きだったので、それがなくなったのは少し残念だった。新約でのスノウとチェリーが加わったかごめかごめ演出もパワーアップしていて好きだけど。
リリーの最後の絶叫、凄まじかった。暗転後にも追い討ちをかけるように絶叫してくるしここで幕切れなので本当に心が追いつかない。
初演LILIUMの初日、終演後に拍手が一切なかった伝説、半分冗談で聞いていたけど、内容知っていてこれなので初見でこれを浴びたら拍手出来ないほど放心してしまうのも納得したというか、身をもって知りました。これ初見で拍手しろって言われたら厳しいよ。拍手できる心境じゃないよ……。
凄まじかったな、魂の絶叫……。
それはそれとしてはじめましてで(「はじめまして」ではないが)ファルスの顔面グーで殴るリリー、何回見てもにこにこしてしまう。「リリーには嘘がない」のでそれを踏まえてファルスに「キモい」って言うリリー見てると微笑ましいですね。うぶで……。新約リリー、力の限りファルスを殴っててにっこり。
リリーの花言葉「あなたは偽れない」は、リリー自身の言動に嘘がないことを指しているというのは短編『彼女は嘘を知る』で初めて察したにぶちんですが、知れば知るほどファルスとは存在が真逆なんだなリリーって……。
新約ファルス、少年がそのまま3014歳になりましたみたいな残酷さを感じられてとてもいい。
お腹から倒れてのペンギンスライディングめちゃくちゃかわいいな……あれが3000年前には誰とも群れずに一匹狼していたソフィ・アンダーソンだなんて誰も思うまいな……いろいろあったね……3000年の間に……。
ちっこくてかわいらしくてもちもちのファルス、幼さが残っている分気が狂いそうだなと思いながら眺めていた。
前述した通りに歌声がとても澄んでいて綺麗なので余計にそれが際立つというか。
キャメリアと話している時とかの無邪気さとか「ドブネズミ」言われた時の冷酷な表情とか。
そして「はじ繭で『SPECTER』履修させたのはこの為でーす!」と言わんばかりの滅多刺し演出本当に趣味が悪い(褒めている)。「ソフィ」になんか恨みでもあんのかってくらいに同じ殺し方をしないで欲しい……。トラウマを急にほじくり返されてびっくりしちゃった……。いやこのソフィには恨みしかないけどさ……。
あとリリーたちが倒れた時に少女たちに向かって「ウルー!」って絶叫するの本当にやめてくれ……。
そしてリリーはお前の星ではないのでリリーに向かって星に手を伸ばす運動もやめてくれ本当に……。
言葉の端々でこのサナトリウム・クランのことお花畑としか思っていないことがすごい伝わってくるね……。ソフィが求めているのは「ウル」ただひとりなので……。
再演の演出でよりソフィの最悪度高めてくるの本当に……。
ところで『マリーゴールド』の時に3000年の間にウルのこと「親友」に昇格していて君ってやつは……と思いながら見ていたけど、今回のパンフレットの書き下ろし『森のお散歩』でソフィがウルのこと「永遠の帯同者」って言っててそんな生易しいものじゃなかったと静かに戦慄しました。
マリゴソフィのカテコお辞儀が「3000年の時を経て形は崩れてしまったがそれでもまだずっとウルを抱きしめているポーズ」というお話を知って今回の新約LILIUMからの『森のお散歩』浴びてソフィへの感情がぐちゃぐちゃになってしまった……。正気を失ってもウルのことを思い出してその度に現実に引き戻されるソフィ……。もう二度と埋まらない穴と知りながらそれを埋める為に「ウル」を求めたソフィ……。
でもまあ、4500年の時が経ってかつての自分のクランの跡地に足を運んだ際に、当時のウルとの思い出はいっぱい語ってくれるけど800年以上過ごしていたサナトリウム・クランのことは一切口に出さないところは本当にこのやろうとはなるんですけど。たぶんもうリリーたちのことはおぼろげにしか覚えてないだろうことは想像に容易いので……。
ところで『BLOSSOMS』読み終わったときに最初に湧き上がった感想最後に置いておいてもいいですか。
名前を!!!! イニシアチブで奪うな!!!!!!!!!
どうやってこんな花の名前の子どもたちばかり集めたのだろうと思ってたけどまさか全部イニシアチブで名前どころか生い立ちも友情も植え付けられているとは思わないじゃないですか……。
ソフィ、本当に、このクランの子供たちのこと人間というよりお花だと思い込んでたんだな……本当にこんなところで『SPECTER』再現しなくてもいいから……。
本当に……ソフィ……お前……………。畳む
#TRUMPシリーズ
#感想
2025/1/24
22:05
2023/3/2 さはん番外編『岳清源與沈清秋』の感想文
※邦訳されていない話についてなので未読注意。
組み合わせからして絶対原作の二人だしシリアスだし誰も幸せにならないじゃん……というわかりきったバッドエンドの気配に怯えてのろのろと読書してましたがついに読み終わってしまった……。
二人の話の断片が7つって構成だったけども、「どれもさはん軸の沈清秋(in沈垣)は知り得なかった過去/永遠に知ることのない未来」であり、「向天打飛機先生が主人公洛冰河の爽快度を追求した結果、原作では描かれることのなかった場面(※没プロット)」なの、本当に悪趣味〜すぎて……。
この地獄の全容が誰にも知覚されてないの本当に……。
この番外編のEDは『対象a』を流しておいてください。
閑話休題。
互いに大事なのにこうも全く歯車が噛み合わないことってあるんだなあ……。結局どちらも大事なものは全部落っことしてしまって誰も真実の全貌を知ることもなく惨たらしく死んでしまうのでああ……ああ……という感じです。
もうお前ら一回拳で語り合って仲直りしろよ……本当に……(その機会さえ岳清源の「すまない」で潰してるのでそれが出来てたら苦労しないんだなぁ)
「若還有恨。便拔出玄肅,取我性命。(まだ憎しみがあるのなら。玄粛を引き抜いて、私の命を奪いなさい)」
作中のこれ、岳清源的には「玄粛を引き抜く=引き抜けばそれが彼の寿命を奪う剣だと一目で分かる(沈清秋が剣を振らずとも岳清源を殺せるので)=何故そうなったかを沈清秋に話す機会が出来る」だと私は思ったのだが、その機会を得る為に「私を殺して」のニュアンスで伝えようとしてるのお前…………お前…………という。
ここ怒りポイントです。言い方ってもんがあるだろう。
そういうのよくない。
でも、彼が沈九に迎えに来られなかった理由を絶対に言わないのは、「自分が間に合わなかったせいで沈九は秋家を滅ぼし、悪い師の下で人殺しや犯罪を繰り返すこととなった(今の沈九は自分が間に合わなかったことで形作られた)」と思っているからなんだろうな……ということは想像に容易く。理由を話せば自分が約束を守ろうとしたことは少なくとも伝わるが、同時にあともう少し待っていれば小九は人殺しにならずに済んだという残酷な現実を彼に突きつけることになる。
だから、彼は小九を傷つけないために、そして彼の選んだ道を否定しないために絶対に理由を話さないし、言い訳も言わない。のかなぁ……。
(さはん軸でさえ、玄粛抜いて瀕死の重傷を負い本当の本当に自分が死ぬかもしれないという死の間際になりようやっと重い口を開いたのだから本当だったらまず瀕死の重傷を負わないのでずっと話さないつもりだったんだろうな……原作は小九に会う前に騙し討ちで即死だし……)
ここにある意味岳清源という男のエゴが詰まっている。気がします。
そもそも自分さえ死ねば沈清秋の恨みも晴れるだろうと思っているところからしてまずエゴ。
思い込む前に二人でじっくり腰を据えて話し合いをしなさい。
(沈清秋が裏切られたと思っていて会話を一方的に拒否してくるのでそれすら難しいが)
(それが出来ていたら苦労しないパート2)
沈清秋も沈清秋なのだが、元々の性格もあるとは思うが再会後必要以上に露悪的に接しているのもつまるところは「岳清源は真実を話さない(「岳七は約束を破った」という事実だけが二人の間に在る)」からそうなったとも取れて。
約束を破られた、裏切られたとずっと思っているのに、大事だと思っている気持ちは残っているので、ここぞというときはいつも自分が全ての非を受けてたとえ罵詈雑言で岳清源(岳七)を傷つけることになったとしても迷わずに守ろうとして遠ざけていて。でもそれは「沈清秋(沈九)を絶対に見捨てない」岳清源には通用しないのでいつまでも彼は沈清秋の元へと戻り、助けようとする、という悪循環を生み出していて。
互いに互いが大事なのになんでこんなに上手くいかなかったんだろうな……。
どこからやり直したら二人が幸せになれるカケラに辿り着けると思いますか?
もう沈九という過去を「なかった」ことにして岳七との関係性を「ただの師兄と師弟」にするしかない? そう……。
そのカケラ『人渣反派自救系統』っていうんですけど……。
発狂するわ。 誰だこんな地獄を生み出したの……。
ずっと『岳清源與沈清秋』に囚われている。畳む
#人渣反派自救系統
#感想
※邦訳されていない話についてなので未読注意。
組み合わせからして絶対原作の二人だしシリアスだし誰も幸せにならないじゃん……というわかりきったバッドエンドの気配に怯えてのろのろと読書してましたがついに読み終わってしまった……。
二人の話の断片が7つって構成だったけども、「どれもさはん軸の沈清秋(in沈垣)は知り得なかった過去/永遠に知ることのない未来」であり、「向天打飛機先生が主人公洛冰河の爽快度を追求した結果、原作では描かれることのなかった場面(※没プロット)」なの、本当に悪趣味〜すぎて……。
この地獄の全容が誰にも知覚されてないの本当に……。
この番外編のEDは『対象a』を流しておいてください。
閑話休題。
互いに大事なのにこうも全く歯車が噛み合わないことってあるんだなあ……。結局どちらも大事なものは全部落っことしてしまって誰も真実の全貌を知ることもなく惨たらしく死んでしまうのでああ……ああ……という感じです。
もうお前ら一回拳で語り合って仲直りしろよ……本当に……(その機会さえ岳清源の「すまない」で潰してるのでそれが出来てたら苦労しないんだなぁ)
「若還有恨。便拔出玄肅,取我性命。(まだ憎しみがあるのなら。玄粛を引き抜いて、私の命を奪いなさい)」
作中のこれ、岳清源的には「玄粛を引き抜く=引き抜けばそれが彼の寿命を奪う剣だと一目で分かる(沈清秋が剣を振らずとも岳清源を殺せるので)=何故そうなったかを沈清秋に話す機会が出来る」だと私は思ったのだが、その機会を得る為に「私を殺して」のニュアンスで伝えようとしてるのお前…………お前…………という。
ここ怒りポイントです。言い方ってもんがあるだろう。
そういうのよくない。
でも、彼が沈九に迎えに来られなかった理由を絶対に言わないのは、「自分が間に合わなかったせいで沈九は秋家を滅ぼし、悪い師の下で人殺しや犯罪を繰り返すこととなった(今の沈九は自分が間に合わなかったことで形作られた)」と思っているからなんだろうな……ということは想像に容易く。理由を話せば自分が約束を守ろうとしたことは少なくとも伝わるが、同時にあともう少し待っていれば小九は人殺しにならずに済んだという残酷な現実を彼に突きつけることになる。
だから、彼は小九を傷つけないために、そして彼の選んだ道を否定しないために絶対に理由を話さないし、言い訳も言わない。のかなぁ……。
(さはん軸でさえ、玄粛抜いて瀕死の重傷を負い本当の本当に自分が死ぬかもしれないという死の間際になりようやっと重い口を開いたのだから本当だったらまず瀕死の重傷を負わないのでずっと話さないつもりだったんだろうな……原作は小九に会う前に騙し討ちで即死だし……)
ここにある意味岳清源という男のエゴが詰まっている。気がします。
そもそも自分さえ死ねば沈清秋の恨みも晴れるだろうと思っているところからしてまずエゴ。
思い込む前に二人でじっくり腰を据えて話し合いをしなさい。
(沈清秋が裏切られたと思っていて会話を一方的に拒否してくるのでそれすら難しいが)
(それが出来ていたら苦労しないパート2)
沈清秋も沈清秋なのだが、元々の性格もあるとは思うが再会後必要以上に露悪的に接しているのもつまるところは「岳清源は真実を話さない(「岳七は約束を破った」という事実だけが二人の間に在る)」からそうなったとも取れて。
約束を破られた、裏切られたとずっと思っているのに、大事だと思っている気持ちは残っているので、ここぞというときはいつも自分が全ての非を受けてたとえ罵詈雑言で岳清源(岳七)を傷つけることになったとしても迷わずに守ろうとして遠ざけていて。でもそれは「沈清秋(沈九)を絶対に見捨てない」岳清源には通用しないのでいつまでも彼は沈清秋の元へと戻り、助けようとする、という悪循環を生み出していて。
互いに互いが大事なのになんでこんなに上手くいかなかったんだろうな……。
どこからやり直したら二人が幸せになれるカケラに辿り着けると思いますか?
もう沈九という過去を「なかった」ことにして岳七との関係性を「ただの師兄と師弟」にするしかない? そう……。
そのカケラ『人渣反派自救系統』っていうんですけど……。
発狂するわ。 誰だこんな地獄を生み出したの……。
ずっと『岳清源與沈清秋』に囚われている。畳む
#人渣反派自救系統
#感想
2025/1/24
22:04
2023/3/2 さはん番外『冰妹與冰哥的巔峰對決』を読んで思った冰哥についての印象の話
※邦訳されていない話についてなので未読注意。
大人気ハーレム小説『狂傲仙魔途』の方の主人公、洛冰河こと冰哥、どんな人物だったんだろうなというのはチラチラと名前が上がる度に思ってはいたが、ご本尊が実体を持ってやってきたこの番外を見ながら、いろいろと思ったことを書き連ねていく。
この冰哥、沈清秋に「以前傷付けたことを怒っているのでしょうか?」と言っていたあたりで、懲罰システムで沈清秋と出会した、燃え尽きて瓦礫の山となった清静峰にいた洛冰河と同一人物と思われる。日常会話の延長で腕もいでくる方。
自分で燃やして壊した清静峰にひとり訪れ退屈そうに小石を蹴る様や、熱い茶を頭から浴びせられた日以降絶対泣かないと決めた彼が怪我をした洛冰河(冰妹)に心配そうに寄り添う沈清秋の二人を見て目頭が熱くなる様や、思わず「私と一緒に来てくれませんか」と沈清秋に言ってしまった様から、冰哥も冰妹も根本は同じ洛冰河なんだよなあ……と。もやもやとしている。
原作の沈清秋とこちらの沈清秋は文字通り全くの別人が中身なので、冰哥がいくら羨んでもお前のところの沈清秋はこちらの沈清秋のような優しさを滲み出すことはほぼ不可能、という絶望も相まってずっともやもやしている。
嫌いとか憎いとかいう感情は、同じくらいのでかさの好意が裏返っても起こり得る感情なので、もしかして冰哥の初恋は沈清秋だったのではないかとずっともやもやしている。幼稚園生の頃の先生が初恋だったとほぼ同義の「初恋」なんですけど……。
地の果てまで追いかけて必ず見つけ出して復讐してやるほどの強い感情を持ち続けられるそのエネルギー、もっと他の、というか三千人の嫁たちと幸せに過ごすための時間に割いてやれよ……と思わなくもない。
無間深淵に突き落とされて以降ずっと沈清秋に囚われていて面白いです。
もしかしてハーレム築いたのは当てつけのためだったりしますか?
全ての行動原理の源に沈清秋が潜んでいるような気がして仕方がない。
掌門師兄を呼び出すために無理やり血書を書かせて足もいで楽しかったね……?
洛冰河がどんなに沈清秋の復讐に時間を割いても、当の沈清秋は最後の最後まで洛冰河を顧みないのでここまで来るともはや冰哥がかわいそうまである。
原作軸で約200年生きていた洛冰河のどの部分まで沈清秋が生きていたのかまるで謎だが(とはいえ後半はほぼエロのサービスシーンばかりだったと沈垣が言っていたので割と序盤で復讐は完遂していたのではな気配は感じる)、この番外でやってきた冰哥本当に知らなくても良かったifを目の前で見せつけられてて可哀想。
知らなければずっと幸せだったのにな。
穴が開いていることに気づいたら虚しいよな。
謎に原作洛冰河への同情がすごかった。
あの子嫉妬と劣等感に苛まれて大怪我したまま帰って行ったけどあのあとどうなったんだろうね。
八つ当たりで街ひとつ滅ぼしたりしてない?
大丈夫?
この番外で一番面白かったのはもう一人の自分と大乱闘した直後、怪我を治せば師尊と同意の上でえっちなことが出来ると分かった途端に腕と足の骨折を秒で完治させる(物理)弟子(冰妹)なんですけど。ここまでくるともはや清々しいよ。
冰哥がまだ残ってたらめちゃくちゃゴミ虫を見るような目で見てきたと思う。
完全に帰ってくれた後でよかったね。
さっきまでのシリアス返せよ。もう。
冰秋はもう幸せになってくれ。畳む
#人渣反派自救系統
#感想
※邦訳されていない話についてなので未読注意。
大人気ハーレム小説『狂傲仙魔途』の方の主人公、洛冰河こと冰哥、どんな人物だったんだろうなというのはチラチラと名前が上がる度に思ってはいたが、ご本尊が実体を持ってやってきたこの番外を見ながら、いろいろと思ったことを書き連ねていく。
この冰哥、沈清秋に「以前傷付けたことを怒っているのでしょうか?」と言っていたあたりで、懲罰システムで沈清秋と出会した、燃え尽きて瓦礫の山となった清静峰にいた洛冰河と同一人物と思われる。日常会話の延長で腕もいでくる方。
自分で燃やして壊した清静峰にひとり訪れ退屈そうに小石を蹴る様や、熱い茶を頭から浴びせられた日以降絶対泣かないと決めた彼が怪我をした洛冰河(冰妹)に心配そうに寄り添う沈清秋の二人を見て目頭が熱くなる様や、思わず「私と一緒に来てくれませんか」と沈清秋に言ってしまった様から、冰哥も冰妹も根本は同じ洛冰河なんだよなあ……と。もやもやとしている。
原作の沈清秋とこちらの沈清秋は文字通り全くの別人が中身なので、冰哥がいくら羨んでもお前のところの沈清秋はこちらの沈清秋のような優しさを滲み出すことはほぼ不可能、という絶望も相まってずっともやもやしている。
嫌いとか憎いとかいう感情は、同じくらいのでかさの好意が裏返っても起こり得る感情なので、もしかして冰哥の初恋は沈清秋だったのではないかとずっともやもやしている。幼稚園生の頃の先生が初恋だったとほぼ同義の「初恋」なんですけど……。
地の果てまで追いかけて必ず見つけ出して復讐してやるほどの強い感情を持ち続けられるそのエネルギー、もっと他の、というか三千人の嫁たちと幸せに過ごすための時間に割いてやれよ……と思わなくもない。
無間深淵に突き落とされて以降ずっと沈清秋に囚われていて面白いです。
もしかしてハーレム築いたのは当てつけのためだったりしますか?
全ての行動原理の源に沈清秋が潜んでいるような気がして仕方がない。
掌門師兄を呼び出すために無理やり血書を書かせて足もいで楽しかったね……?
洛冰河がどんなに沈清秋の復讐に時間を割いても、当の沈清秋は最後の最後まで洛冰河を顧みないのでここまで来るともはや冰哥がかわいそうまである。
原作軸で約200年生きていた洛冰河のどの部分まで沈清秋が生きていたのかまるで謎だが(とはいえ後半はほぼエロのサービスシーンばかりだったと沈垣が言っていたので割と序盤で復讐は完遂していたのではな気配は感じる)、この番外でやってきた冰哥本当に知らなくても良かったifを目の前で見せつけられてて可哀想。
知らなければずっと幸せだったのにな。
穴が開いていることに気づいたら虚しいよな。
謎に原作洛冰河への同情がすごかった。
あの子嫉妬と劣等感に苛まれて大怪我したまま帰って行ったけどあのあとどうなったんだろうね。
八つ当たりで街ひとつ滅ぼしたりしてない?
大丈夫?
この番外で一番面白かったのはもう一人の自分と大乱闘した直後、怪我を治せば師尊と同意の上でえっちなことが出来ると分かった途端に腕と足の骨折を秒で完治させる(物理)弟子(冰妹)なんですけど。ここまでくるともはや清々しいよ。
冰哥がまだ残ってたらめちゃくちゃゴミ虫を見るような目で見てきたと思う。
完全に帰ってくれた後でよかったね。
さっきまでのシリアス返せよ。もう。
冰秋はもう幸せになってくれ。畳む
#人渣反派自救系統
#感想
2025/1/24
22:02
2022/11/20 すずめの戸締り感想
面白かったです(月並みな感想)
相変わらずぐちゃぐちゃに思ったことを書き連ねている。
観る前に「大震災の表現があります」「緊急アラートが鳴る描写があります」って映画館の窓口に表示されてるのを見て3.11の出来事は私たちにとってはまだまだリアルな出来事で全然他人事ではないよなぁ。創作の表現、どこまで配慮をすべきかホント難しいよなと思うなどした(観る前から3.11を題材にした作品なんだろうな……という先入観がなかったかといえば嘘になる)
そうたに「きみは死ぬことが怖くないのか」と問われて「怖くない」って即答するすずめ見た瞬間に「ああ、この子は3.11で津波被害のあった地域に住んでた子なんだろうな」みたいには思ってしまったので……。
3.11直後の当時授業だったかなんかの集まりだったかで『デイアフタートゥモロー』の鑑賞会をした時も「津波表現があるからダメな人は無理しないでね(実際ひとりパニックを起こした)」と言われながら観せられてたなと思った。あれも規模がデカすぎるが災害の映画だからなあ……。
などと当時の大混乱を思い出しながら観てました。
さすがにパニックまではいかなくても心臓はギュッてなったね……お化け屋敷じゃないんだから事前告知は大事だね。3.11が100年前の出来事とかだったらたぶん純粋に創作として楽しめていたんだろうな。
ところで9.11が題材になっている『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』という映画があるんですけど……(しんどいが好きな映画)
閑話休題。
観終わるとみんなダイジンの話しかしないなということだけをなんとなく肌で感じてはいたがなるほどダイジン……。 なんかずっとしんどかったな……。
ダイジン、すずめにとってはミミズの現れる場所に絶対にいるので「あいつが扉を開けたんだ」ってなってたけど実際そうではなかったの、わざわいポケモンのアブソルみたいだったな。
アブソルも、災いが起こることを人々に知らせるために姿を現してたけど人々にとっては災いと共に現れる不吉なポケモン(「アブソルが災いを連れてくる」で因果が逆転している)として恐れられていたので。
すずめやそうたに何度も「要石に戻れ」と言われても「無理」って返してたの、思い返せば
・すずめが要石の封印を解いた(温もりを与えてダイジンの扉を開いた)
・ダイジンに捧げ物をした(煮干し)
・すずめが「お前かわいいね、うちの子になる?」と問いかけたのに対しダイジンが応えた
で、すずめがダイジン(神様)に対して「うちの子になる」→「要石の役目から解放する」の手順を無意識に踏んでいたんじゃないかな……ということをサダイジンがおばさんの口を使って「(すずめに「うちの子になろう」と言ったことについて)そんなの覚えてない」って言わせてダイジンに聞かせていたところで考えていた。
すずめの子になるには要石のままでは無理なのでその役目をそうた(自分を閉じ込める人間)に移したのかな……。
神様イズムな思考なのでダイジン的にはそうたや100万人の命についてはだいぶ淡白でありつつすずめに対しては「面白い」「楽しい」「好き」の感情で溢れててんあ〜……という感じです。ずっとひとりで寒くて冷たかったんだろうな。
「好き」の感情を向けられるとふくふくのツヤツヤになるけど「嫌い」の感情を向けられると途端にガリガリのよぼよぼになるところ、神様といえど人間の信仰がないと力出ないのかな……と思った。
そうたのおじいちゃんが「そうたはこれから何十年もの時をかけて神となり要石の役目を果たす」って言っていたから、ダイジンのまるで子どもみたいな言動からするにもしかしてダイジンも要石の為の神様になる前は人間だったりしたのかな……役目を担った時もしかして小さい子どもとかだったらなんかこう……しんどいな……と最後のあたりでぐるぐる考えてしまった……。
ダイジンとサダイジンのキャットファイトの声、リアルに猫のマジ喧嘩の声だったので再現度高すぎてにゃーんという感じです。あそこいちばん動揺してしまった。「そんなの覚えてない」とすずめに言い放ったおばさんにキレてたのかなと思ったけど、ちょっと違う気がしてきたな……サダイジンが「お前こんなところまで来て何やってんだ」的に諭してたのかな……。
おばさんとすずめ、すずめとダイジンで「うちの子になる」の闇を深めるのちょっとやめて欲しいですね…………(いちばんしんどかった)
あの後サダイジンはダイジンのこと毛繕いし出すので殺伐とした関係なのではないんだな……と安心した。
「ダイジンはすずめの子にはなれなかった」って言って要石に戻ったダイジン……ダイジン……
まだ映画観た衝動のまま書いているので何も整理ができてない……芹沢がいなかったら後半ずっとしんどかったです。いてくれて良かったよ芹沢。お前本当に良い奴……。
おばさんの負の感情「あんたを引き取ったせいで誰も家に呼べない」「コブ付きは誰も相手にしない」「姉さんのお金をもらっていてもこんな人生割に合わない」について、「思わなかったわけじゃない(そう考えてた時もあった)」と認めた上で、「でも、すずめへの気持ちはそれだけじゃない」ってはっきり伝えたところ、好きだな。
すずめもちゃんとその愛を受け取ってることが伝わるので……。
今まで「うまく言えない、なんでもない」で気持ちを伝えられなかったすずめと、心配している気持ちが長文お気持ちLINEになってしまうので煙たがられていたおばさんのちょっとすれ違い気味だった心が通ってたな、伝わってたなと思ったところなので……。
(あのシーンでうっかり楼座と真里亞について思いを馳せてしまった…………でも二人は黄金郷でずっと一緒なので…………)畳む
#映画
#感想
面白かったです(月並みな感想)
相変わらずぐちゃぐちゃに思ったことを書き連ねている。
観る前に「大震災の表現があります」「緊急アラートが鳴る描写があります」って映画館の窓口に表示されてるのを見て3.11の出来事は私たちにとってはまだまだリアルな出来事で全然他人事ではないよなぁ。創作の表現、どこまで配慮をすべきかホント難しいよなと思うなどした(観る前から3.11を題材にした作品なんだろうな……という先入観がなかったかといえば嘘になる)
そうたに「きみは死ぬことが怖くないのか」と問われて「怖くない」って即答するすずめ見た瞬間に「ああ、この子は3.11で津波被害のあった地域に住んでた子なんだろうな」みたいには思ってしまったので……。
3.11直後の当時授業だったかなんかの集まりだったかで『デイアフタートゥモロー』の鑑賞会をした時も「津波表現があるからダメな人は無理しないでね(実際ひとりパニックを起こした)」と言われながら観せられてたなと思った。あれも規模がデカすぎるが災害の映画だからなあ……。
などと当時の大混乱を思い出しながら観てました。
さすがにパニックまではいかなくても心臓はギュッてなったね……お化け屋敷じゃないんだから事前告知は大事だね。3.11が100年前の出来事とかだったらたぶん純粋に創作として楽しめていたんだろうな。
ところで9.11が題材になっている『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』という映画があるんですけど……(しんどいが好きな映画)
閑話休題。
観終わるとみんなダイジンの話しかしないなということだけをなんとなく肌で感じてはいたがなるほどダイジン……。 なんかずっとしんどかったな……。
ダイジン、すずめにとってはミミズの現れる場所に絶対にいるので「あいつが扉を開けたんだ」ってなってたけど実際そうではなかったの、わざわいポケモンのアブソルみたいだったな。
アブソルも、災いが起こることを人々に知らせるために姿を現してたけど人々にとっては災いと共に現れる不吉なポケモン(「アブソルが災いを連れてくる」で因果が逆転している)として恐れられていたので。
すずめやそうたに何度も「要石に戻れ」と言われても「無理」って返してたの、思い返せば
・すずめが要石の封印を解いた(温もりを与えてダイジンの扉を開いた)
・ダイジンに捧げ物をした(煮干し)
・すずめが「お前かわいいね、うちの子になる?」と問いかけたのに対しダイジンが応えた
で、すずめがダイジン(神様)に対して「うちの子になる」→「要石の役目から解放する」の手順を無意識に踏んでいたんじゃないかな……ということをサダイジンがおばさんの口を使って「(すずめに「うちの子になろう」と言ったことについて)そんなの覚えてない」って言わせてダイジンに聞かせていたところで考えていた。
すずめの子になるには要石のままでは無理なのでその役目をそうた(自分を閉じ込める人間)に移したのかな……。
神様イズムな思考なのでダイジン的にはそうたや100万人の命についてはだいぶ淡白でありつつすずめに対しては「面白い」「楽しい」「好き」の感情で溢れててんあ〜……という感じです。ずっとひとりで寒くて冷たかったんだろうな。
「好き」の感情を向けられるとふくふくのツヤツヤになるけど「嫌い」の感情を向けられると途端にガリガリのよぼよぼになるところ、神様といえど人間の信仰がないと力出ないのかな……と思った。
そうたのおじいちゃんが「そうたはこれから何十年もの時をかけて神となり要石の役目を果たす」って言っていたから、ダイジンのまるで子どもみたいな言動からするにもしかしてダイジンも要石の為の神様になる前は人間だったりしたのかな……役目を担った時もしかして小さい子どもとかだったらなんかこう……しんどいな……と最後のあたりでぐるぐる考えてしまった……。
ダイジンとサダイジンのキャットファイトの声、リアルに猫のマジ喧嘩の声だったので再現度高すぎてにゃーんという感じです。あそこいちばん動揺してしまった。「そんなの覚えてない」とすずめに言い放ったおばさんにキレてたのかなと思ったけど、ちょっと違う気がしてきたな……サダイジンが「お前こんなところまで来て何やってんだ」的に諭してたのかな……。
おばさんとすずめ、すずめとダイジンで「うちの子になる」の闇を深めるのちょっとやめて欲しいですね…………(いちばんしんどかった)
あの後サダイジンはダイジンのこと毛繕いし出すので殺伐とした関係なのではないんだな……と安心した。
「ダイジンはすずめの子にはなれなかった」って言って要石に戻ったダイジン……ダイジン……
まだ映画観た衝動のまま書いているので何も整理ができてない……芹沢がいなかったら後半ずっとしんどかったです。いてくれて良かったよ芹沢。お前本当に良い奴……。
おばさんの負の感情「あんたを引き取ったせいで誰も家に呼べない」「コブ付きは誰も相手にしない」「姉さんのお金をもらっていてもこんな人生割に合わない」について、「思わなかったわけじゃない(そう考えてた時もあった)」と認めた上で、「でも、すずめへの気持ちはそれだけじゃない」ってはっきり伝えたところ、好きだな。
すずめもちゃんとその愛を受け取ってることが伝わるので……。
今まで「うまく言えない、なんでもない」で気持ちを伝えられなかったすずめと、心配している気持ちが長文お気持ちLINEになってしまうので煙たがられていたおばさんのちょっとすれ違い気味だった心が通ってたな、伝わってたなと思ったところなので……。
(あのシーンでうっかり楼座と真里亞について思いを馳せてしまった…………でも二人は黄金郷でずっと一緒なので…………)畳む
#映画
#感想
2025/1/24
22:00
2022/10/29 さはん番外編『岳清源與沈清秋』途中の感想。
※邦訳されていない話についてなので未読注意。
あまりの出来事に読書がつらくなってきている……。
岳七、あまりにも沈九ルートの選択肢間違えすぎじゃない?!?!
どうして……どうして…………。
お前しか沈九ルートのトゥルーエンドに辿り着けなかったのに…………(沈九の世界はどこまでも岳七とそれ以外なので)
びっくりするほどに選択肢を間違えるのであまりの出来事に小九が死んでしまった……小九の中にいた唯一の光である岳七も死んでしまったよ。
トゥルーエンドは何かって? そんなものはどこにもないよ。
(原作の沈清秋は人渣(クズ)で苛め抜いた弟子に残虐非道な限りを尽くし拷問されて死ぬ運命なので)
昨日思わず読みながら過呼吸になったしこの翻訳読書というストレスフルな環境での読書の中で訳しながら初めて泣いた。優しさで人を殺すな。
“「怎麼不繼續說? 我等著你呢。反正已經等了好幾年,再多等一會兒也無妨。(どうして何も言わないんだ? 待つよ。もう何年も待っているんだから、もう少しくらい待ってもいい。)」”
あの沈九がここまで言葉を尽くしてなお正解を選び取れなかった岳清源…………。
(本編で語られた岳清源の独白から察するに彼の気持ちもわからなくはないが、それを踏まえても沈九から見た岳清源があまりにも残酷すぎて……)
正直に理由を話しても、嘘の理由を並べ立てても、何かしらを話していれば思い切り喧嘩も出来たし仲直りも出来たんだろうなと思うけど全部を自分ひとりで抱え込んで「對不起(すまない)」の一言しか言わないので、沈九はもはや怒ることも泣くことも許すことも出来なくなってしまった…………。こんなことってある?
地の文が彼のこと『岳七』ではなく『岳清源』と書くのもこの少し前からなのでよりしんどみが増す……。
お前の「すまない」の一言で辛うじて生きながらえていた小九が死んでしまった……。
岳清源との約束があるからどんな辛いことでも耐えられた沈九が、約束を破った理由すら言わなかった岳清源本人によって絶望の底に突き落とされるの本当に何…………。
岳七、沈九のことが何より大事なのに沈九攻略ゲームが壊滅的に下手くそ…………(でもそんな実直で真面目で優しい彼だからこそ今まで小九の心の支えになっていたのだろうが)
なんかこれ墨香銅臭作品で既視感ある関係性だな……と思ったけど魔道祖師の魏無羨(何がなんでも守る兄)と江澄(対等でありたかった弟)…………。どんなに悪口を言っても辛くあたっても魏無羨がすぐ折れるので喧嘩すらさせてもらえないあのどちらも大切な家族だと思っているのに永遠にすれ違う感じ…………。
さはん軸は、沈清秋に独白は出来ても既にそれを聞くべきだった『小九』はどこにもいない最悪の事態でしょ……?
原作軸でも、言い訳を一切しなかったが為に誤解が誤解を生んだまま関係は悪化して、最後は血で書かれた文と共に沈清秋の足を送り付けられ、彼を助けるために罠だと判りながら洛冰河の元へ向かって万の毒矢に貫かれて沈清秋に再会する前に死体も残らずに死ぬんでしょ…………?
さはん軸も原作軸も岳清源は何もかもが手遅れ…………。
なんだこの地獄…………(まだあと4編残ってる)畳む
#人渣反派自救系統
#感想
※邦訳されていない話についてなので未読注意。
あまりの出来事に読書がつらくなってきている……。
岳七、あまりにも沈九ルートの選択肢間違えすぎじゃない?!?!
どうして……どうして…………。
お前しか沈九ルートのトゥルーエンドに辿り着けなかったのに…………(沈九の世界はどこまでも岳七とそれ以外なので)
びっくりするほどに選択肢を間違えるのであまりの出来事に小九が死んでしまった……小九の中にいた唯一の光である岳七も死んでしまったよ。
トゥルーエンドは何かって? そんなものはどこにもないよ。
(原作の沈清秋は人渣(クズ)で苛め抜いた弟子に残虐非道な限りを尽くし拷問されて死ぬ運命なので)
昨日思わず読みながら過呼吸になったしこの翻訳読書というストレスフルな環境での読書の中で訳しながら初めて泣いた。優しさで人を殺すな。
“「怎麼不繼續說? 我等著你呢。反正已經等了好幾年,再多等一會兒也無妨。(どうして何も言わないんだ? 待つよ。もう何年も待っているんだから、もう少しくらい待ってもいい。)」”
あの沈九がここまで言葉を尽くしてなお正解を選び取れなかった岳清源…………。
(本編で語られた岳清源の独白から察するに彼の気持ちもわからなくはないが、それを踏まえても沈九から見た岳清源があまりにも残酷すぎて……)
正直に理由を話しても、嘘の理由を並べ立てても、何かしらを話していれば思い切り喧嘩も出来たし仲直りも出来たんだろうなと思うけど全部を自分ひとりで抱え込んで「對不起(すまない)」の一言しか言わないので、沈九はもはや怒ることも泣くことも許すことも出来なくなってしまった…………。こんなことってある?
地の文が彼のこと『岳七』ではなく『岳清源』と書くのもこの少し前からなのでよりしんどみが増す……。
お前の「すまない」の一言で辛うじて生きながらえていた小九が死んでしまった……。
岳清源との約束があるからどんな辛いことでも耐えられた沈九が、約束を破った理由すら言わなかった岳清源本人によって絶望の底に突き落とされるの本当に何…………。
岳七、沈九のことが何より大事なのに沈九攻略ゲームが壊滅的に下手くそ…………(でもそんな実直で真面目で優しい彼だからこそ今まで小九の心の支えになっていたのだろうが)
なんかこれ墨香銅臭作品で既視感ある関係性だな……と思ったけど魔道祖師の魏無羨(何がなんでも守る兄)と江澄(対等でありたかった弟)…………。どんなに悪口を言っても辛くあたっても魏無羨がすぐ折れるので喧嘩すらさせてもらえないあのどちらも大切な家族だと思っているのに永遠にすれ違う感じ…………。
さはん軸は、沈清秋に独白は出来ても既にそれを聞くべきだった『小九』はどこにもいない最悪の事態でしょ……?
原作軸でも、言い訳を一切しなかったが為に誤解が誤解を生んだまま関係は悪化して、最後は血で書かれた文と共に沈清秋の足を送り付けられ、彼を助けるために罠だと判りながら洛冰河の元へ向かって万の毒矢に貫かれて沈清秋に再会する前に死体も残らずに死ぬんでしょ…………?
さはん軸も原作軸も岳清源は何もかもが手遅れ…………。
なんだこの地獄…………(まだあと4編残ってる)畳む
#人渣反派自救系統
#感想
いや、なんか、すごかったですね!
いろいろと!!(伏線回収のあまりの華麗さに興奮が隠せない)
未知の世界!! 楽しいね!! ネタバレ踏まなくて本当に良かった!!
以下、ネタバレありまくる感想。
アニメ2期放映決定の発表した翌日に急に3巻の発売延期のお知らせが来たタイミングについてめちゃくちゃ考えてしまった…………この衝撃知る前にアニメ2期が楽しめて本当に良かった……いや……だって…………風師…………地師……………。
物語的にはめちゃくちゃ面白いんですけどあまりの恐怖に鳥肌が立ちました。
そしてこの世界の神様って死ぬ時は死ぬんだ……という当たり前の価値観を思い出させてくれた。
謝憐、心臓に剣を刺されても死ななかった(死ねなかった)ので「神様って実は外的要因では死なず信徒が0になるとか廟を全て燃やされるとかしないと死なないのでは……」と考えてしまっていたのだが、実際は絶対的な検死方法(EP6的マイルド表現)で人間と同じく死んでしまう……。それはそう……。でも胸を抉られてもすぐ再起できないにしろいずれ復活するらしいので大事なのは心臓じゃなくて脳みその方なのかも……よくわからないけど。
話がそれました。
風師、めちゃくちゃ陽キャでカラッとしていて周りに流されず自分の信念も持っていて、どこからどう見ても好感しかないし、謝憐にとって花城以外の唯一の信頼できる味方だと思っていて、個人的に全幅の信頼を置いていたんですけど…………こんな形で…………いろいろな秘密が露呈していくと思わなくて…………その、前半と後半でのあまりの彼の置かれた立場の落差にずっと怯えてました。こんなことってある?
力も奪われて自分でも怪我してるし訳わからないところに閉じ込められているのに、それよりも隣の友達の怪我の心配が最優先にできる本当に優しい子なんですよ…………。なんで……どうして……。気持ちが追いつかん…………。
水師、急に出てきて急に死んじゃったので心の整理がまるで追いつかないですが、彼の傲慢さは、弟を守る為にはかくあるべしで身につけた特性のひとつな気がする……。弟を守る為ならなんでもしてきたしなんでもしてきたからこそ生まれた傲慢さというか…………。弟が大切と傲慢は両立しますからね…………最後まであの傲慢さ貫いたところはめちゃくちゃ好感が持てましたが…………。
今回で三毒瘤が揃ったと思ったらもう二毒瘤になっちゃったんだけども今後もっと減ったりすんのかな…………何か後ろ暗い秘密を抱えてたからこそ評判悪いの承知で運命共同体でずっとつるんでたんじゃないんですかあそこ…………何も信じられん…………。
地師、前回登場時はすぐ気を失っていたし、今回は観測している間ずっと一心不乱に飯しか食ってなかったので謎の食いしん坊キャラみたいなイメージで微笑ましく見守っていたんですけど……嘘でしょう…………。成り代わっていた可能性は途中ずっとチラついていたけど、まさか最初からだとは思わず…………。
もしかしてひたすら飯食ってたのはそこでの食事が最後になると確信してたから食い納めだと思ってかき込んでいたんですか…………そんな…………。
飛昇直後に成り代わるため本物の地師が拘禁されていたとすれば、風師がずっと一番の親友だと思って接していた相手は黒水なんだ……マジか…………どんな顔であの無邪気な善意と全幅の信頼を受け取っていたの…………。
青玄からお前は俺の親友だろ? って言われてもいつも 「それは誰だ? そんなものになった覚えはない」でツンとあしらっていたのは照れ隠しでもなんでもなく本心だったの…………。ヒィ…………。
でも、思い返すと本来なら青玄が持ち得なかった神格、法力を奪ってただの人間にした以外、身体的な被害は加えてないんですよね……黒水…………。むしろ兄の元に行こうとした青玄を止めていたくらいなので…………。ちょっと首は絞めたけど…………。
謝憐からの問いの「あなたの隣に座っているその人は誰でしょう?」って言われた時に素直に「風師青玄」とは答えずに「水師無渡の弟」と頭に付け加えたところを見るに、彼にとって青玄はあくまで水師の弟という認識なのかな………。弟本人をめちゃくちゃ恨んでるわけではないのかな…………いやめちゃくちゃ恨んでなきゃこんなことしてこないしそもそも鬼にすらならないんですけど…………今思うとあのめちゃくちゃ溜めた末に問いに答えたあの一言から弟に対してだいぶ複雑な感情がある気がしている………。なんもわからんけど…………。
兄を殺すくらいなら自分が自害すると言い出した青玄に向かって「お前は交渉ができる立場ですらない」ってピシャリと言い放ったところも、よくよく考えると彼の報復の中には「青玄の死」は存在しないのかもしれない……。というかお前が殺せって剣を投げて寄越したのに結局自分で水師のこと殺してるんだよな…………自分で選択肢は2つって言っておきながら3つ目増やしてるじゃん…………。
密室から風師を連れ出す為に、風師のあのふざけた通霊口令を唱えてたのかと思うと少しクスッとしますがそんなことじゃこの感情なんも相殺されない…………。
まあでも世の中には「死んだ方がマシ」と思えるレベルで周りの人間だけが死んでいき自分だけ生き残るみたいな地獄もあるわけで……「楽に死ねると思うな」ってずっと繰り返してたし…………行方不明だけど4巻以降彼らがどうなったか語られたりするのかな…………。
武侠ものや神仙もの、割と義を重んじるというか、報復に対しては「当然の権利」としているところが、現代的な感覚では少々ドライだなと感じる部分であり。ちょっと文化的な違いを感じて面白いです。いくら恩義があった相手でも「あれは当人たちが解決する問題だから」で一歩引いて見ちゃうところとか。そこは感情に任せて助けにいかないんだ……みたいな気持ちになる。面白いですね。
(でも謝憐は何がなんでも助けに行こうとしてましたね……そこが彼の人柄でもあるのかな)
なんか途中……花城と謝憐がちょいちょいいかがわしい雰囲気になったりギャグみたいなポイズンクッキングが出てきたり厄命と若邪が殿下に褒められたくて競い合ってかわいかったりした気がしないでもないんですけど、あまりの恐怖に全て記憶が上塗りされましたね…………一回寝て整理しようと思ったらやたらうなされたんだが…………そんな……そんなことってある……。
まだ3巻分その衝撃残ってるってことですか…………こわい…………。伏線回収がうますぎる…………。
ところでラストのアレって一晩中そうしてたってことですかね…………花城、覚えていないのが幸いなのか悲劇なのか…………。
何はともあれ、4巻もめちゃくちゃ楽しみになりました。発売日の発表心待ちにしてます。畳む
#天官賜福
#感想